第366話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!? その72
「華さんへ話があったそうです。私なら知っている、と思われたのでしょう」
華が神崎を連れ出した事も他の生徒の噂話で知っていたので、結は他に人がいない場所としてここではないか、と思ったのだ。
「秋野先生は、根津さん達を見逃しているわけじゃなかったのね」
根津達は前から周りに嫌味を言っていた、という話は華も耳にしたことがある。それを聞いた時、入学してから周りへ嫌味などを言っていた根津達三人組へ注意する者がいなかったのか、とつい疑問に思ったのだ。
「うん。最初は何人かの同級生が注意していたんだけど、逆ギレして酷い事を言ってきたから、それで誰も注意できなくなったの」
神崎が思い出しながら、華と結へそう説明した。
「でも、これで神崎さんへの嫌がらせはなくなったわ!結、早速今日の放課後遊びに行きましょう!」
突然の華の提案に、結は「!?」と動揺した。
「…用事がありますので、今日は無理です」
やんわりと、だがはっきりと結は断る。結にとって、大事な用があるからだ。
「えーっ!?別に明日でもいいじゃない!神崎さん、さっき渡した慰謝料で結と遊びましょう!」
結を説得するために、華は神崎へと話を振った。
「…で、でも、私は成宮さんへ、立て替えてもらった分を返したいし…」
急に話を振られた神崎は、慌ててそう言いながら封筒を差し出す。慰謝料とはいえ、華にお金を立て替えたままではいられないからだ。
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