第350話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!? その56
「…私達でも、食べれませんね」
結達三人でも、さすがに三十個もケーキは無理だ。しかも、もし時間内に食べきれなかったら、追加料金を払わなければならない。
「どうしよう…」
結の言葉の後、竹町も考え込む。このままでは、何も悪くない神崎が無理やり追加料金も払わされてしまう。
「華さんに相談してみます」
少し考え込んだ結が、顔を上げるとすぐに制服のポケットからスマホを取り出す。そして小さい声で華に事情を話し始めた。
「成宮さんに…!?」
「どうしました?」
神崎が目を丸くしていると、ウエイトレスが近づいてきた。
「あの、私達は向こうの席に座っていますが、ここへ移動していいですか?」
杉村が、ウエイトレスへそう話しかける。
「確か、このテーブルには他にお客様がいらっしゃるのでは?」
「…先に、帰ってしまったんです。私に、支払いを押し付けて…」
頭が上がらないほど落ち込んでいた神崎からの説明を聞き、ウエイトレスは「ええ!?」とびっくりした。
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