第343話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!? その㊾

「だいたい私達より痩せて綺麗になるなんて、生意気よね」

「そうそう、それで注目されていい気になっているだろうし」

「でもこれで、またおデブさんになるよねー」

 身勝手な事を言っている三人組のセリフも録音した。結は三人組が神崎の元へ戻った時に、この録音を突き付けて払い逃げを止めさせよう、と考えた時、

「あなた達、ひょっとして痩せたいの?」

 急に、別の声が聞こえてきた。  

「―!?」

 パウダールームの入り口に、ウエイトレスが立っていた。結が居る入り口とは反対側の、喫茶店側の方の入り口を覗き込むように。

「…なっ!?」

 いきなり「痩せたいの?」と言われ、三人組は驚きの顔のまま固まっていた。

「あーごめんごめん。トイレに行こうとしたら、あなた達の声が聞こえたから、つい」

 喫茶店の中ではないのか、同年代へ話しかけるような砕けた口調でウエイトレスは話しかける。

「もしダイエットしたいのなら、いい物があるよ」

 にっこり笑いながら、ウエイトレスは思わぬ発言をした。

「ええっ!?」

 三人組が驚きの声を同時に出した後、ウエイトレスはフリルが多めに付いているウエイトレスの制服のポケットから、星空模様のカバーが付けられていたスマホを取り出す。

「このサプリを飲めば、簡単に痩せられるよ」

 そう言いながら見せたスマホの写真には、小さな瓶に入った錠剤のサプリが写っていた。

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