第336話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!? その㊷
「竹町さん、神崎さん達はあの喫茶店の中ですか?」
同じく駆け寄ってきた結は、竹町へそう質問した。
「うん、さっき入っていったところ。離れていたから、私は見つかっていないと思うけど…」
三人組に、左右と後ろをがっちり囲まれ、神崎は逃げられない状態だった。あの行列に並んでいた時も、根津が神崎の鞄を持っていたため離れる事すら出来なかったのだ。
「私達も入りましょう。神崎さんに『同じ喫茶店の中に居る』事を知らせる事が出来るかもしれません。
味方である自分達が近くにいれば、神崎にとって希望になる。そう考えた結は喫茶店へ入る事を決めた。
「そうだね」
「うん、私達も入ろう」
結からの提案に、杉村と竹町も頷いてくれた。
結達はすぐ、喫茶店へ入るための行列の一番後ろに着いた。
ここで『成宮グループの令嬢の親戚』を出さなかったのは、結にそんな発想がなかったからだ。それに親戚だからって、系列の店で好き勝手やっていいわけではない。
杉村と竹町も結のそんな考えに気づいたのか何も言わなかった。その間、それぞれスマホでその喫茶店についての情報を調べ始めた。
「…ケーキは好きなタイミングで取りに行ってもよさそうですね」
「料金は…、何とか払えるね。学生だから少し安くなっているんだ」
「もし残したら、ケーキバイキングの料金とは別に追加料金をいただきます…、って書いてある」
スマホの画面には、豊富な種類のケーキがたくさん並べてある写真が映っていた。さらに飲み物も料金に含まれており、それも好きな種類を好きな分だけ飲み放題となっている。
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