第332話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!? その㊳

「お昼、一緒に食べましょう!」

 心から歓迎するわ!という笑顔で華は声をかける。

 それに対し神崎は「…いいの!?」と声を出したのだ。

「勝手に決めないでよ」   

「神崎さんはあたし達と一緒に食べるの」

「だからもうこないでねー!」

 根津と飛騨と浦が次々と反論するが、もちろん華は怯まない。

「選ぶのは神崎さんよ。貴女達こそ神崎さんの行動を勝手に決めないでくださる?」

「―!?」

 華からのカウンターに、三人組は言葉に詰まる。

「迎えに行くから、待ってて」

 笑顔で片手を振りながら、華は三組の教室から出て行った。

 

 四時限目が終わった後、華はすぐに三組の教室へと向かった。

 三組の教室のドアを開けると、三人組が入り口の方で一人の女生徒へ威嚇していた。どうやら、三人組はその女生徒に足止めされているらしい。

「ちょっと!どきなさいよ!」

 根津に怒鳴られても、その女生徒は足を動かなかった。三人組の後ろで、神崎が弁当箱を手にどうしようかあたふたしていたのだ。

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