第331話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!? その㊲

「…成宮さん、すげー」         

「これでもう、神崎さんは嫌がらせをされないってこと?」

「まあ、もし成宮さんに手を出したら、タダじゃおかないもんなあ…」

 一部始終を見ていた同級生達は、神崎を庇った華の行動に感心する。

 取り残された三人組は、言葉が出なかった。それは華に対しての怒りが大きかったからだ。

「成宮華…!」

「お金持ちのお嬢様だからって…!」

「このまま思い通りにさせないんだからー!」

 怒りを出すように、三人組はそう呟いていた。

 

 それから華は、休み時間になると三組の教室へやってくるようになった。

 華が声をかけても三人組はまだ神崎に絡んでいた。が、華が何度も声をかけるとこれまで遠巻きに見ていた同級生達が、華にだんだん加勢してきたのだ。

 周りから責められた三人組がたじろいだ隙に、華は神崎を三人組から引き離した。そして廊下まで連れ出すと「もう大丈夫よ」と声をかけるのだ。

 一時限目の休み時間の時はまだ不安な顔を浮かべていた神崎だったが、二時限目の時は少しホッとした顔になった。三時限目は体育だったため華は来られなかったが、四時限目の前に少しでも三組の教室へ華が顔を見せると、三人組に囲まれていた神崎は明るい顔になったのだ。

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