第330話謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ⁉ その㊱
「貴女達の事は耳にしているわ。そうやって、神崎さんへ酷い事をしている、って」
三人組が華を睨みつけていると、結が神崎の近くまで駆け寄ってきた。
「神崎さん、こちらへ」
結が寄り添って、神崎を華の後ろへと避難させる。
「…霧島さん、ありがとう…」
結が駆けつけてくれたのか、神崎はホッとするように息を吐いた。
「貴女達は三人いるのに、こんなくだらない事しかやらないのね。『三人寄れば文殊の知恵』ということわざがあるのに」
突然そう言われ、三人組は「はあ?」と口がポカンと開いた状態となる。
「神崎さんへこんな事をする暇があったら、自分達がダイエットをしたほうがいいわ。その方がよっぽど有意義よ」
「…!」
再び余裕たっぷりの笑顔で華からそう提案された三人組は、同時に頭に血が上ったのだ。
「神崎さん、今から私達と一緒に居ましょう!クラスが違うからって、遠慮しなくていいわ!」
神崎の手を握りながら、華は明るい顔で提案した。
「…ええっ!?」
華の宣言に、神崎はびっくりした声をあげる。
「という訳で、神崎さんはこれから私達と一緒にいるわ!だから貴女達は、もう神崎さんへ嫌がらせをしないでくれる?」
はっきりと言い切った華は、唖然とした三人組へ背を向けると結と神崎へ「さあ、行きましょう」と促した。
神崎は戸惑いながら華の後ろをついて行く。結は三人組へ「失礼します」と言い残して、華達の後を追った。
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