第328話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!? その㉞

「結、おはよう!」

 高校の玄関まで歩いてきた華は、ちょうど上履きへと履き替えた結へ挨拶をした。

「華さん、おはようございます」

 革靴を下駄箱へ入れながら、結は華の方を向いて挨拶をする。

「ねえ、神崎さん見なかった?」

 自分の上履きを手に取りながら、華はそう聞いてきた。

「いえ、見ていませんが…」

 結が返事をした時、外が急に騒がしくなった。

「もう、お菓子はいらないって!」

 その抗議の声に、華は上履きを下駄箱に戻すとすぐ外へ出た。結も急いで上履きを革靴へと履き替える。

 玄関の前で、神崎が両手でお菓子を押し返していた。それでも三人組はしつこくお菓子を神崎へと押し付けようとする。

「なあに、私達のお菓子が食べられないっていうの」

「わざわざあなたのために、買ってきてあげたのに」

「休み時間なら、学校でも食べてもいいんだよー!」

 今日も、無理やりお菓子を食べさせようとしている。近くにいた同級生達は三人組からのトゲのある言葉を浴びせられるのがいやだったのか、困った顔で見ているだけだった。

「貴女達、やめてくれないかしら?」   

 突然の優雅な声に、神崎と三人組は一斉に振り向いた。  

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