第321話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!? その㉗

「え?でもこちらの話を聞いてもらうのだから」

「とにかく出すから!」

 不思議そうに首を傾げる華へ、神崎はとにかくそう押し切った。

「ご注文は、お決まりでしょうか?」

 案内したウエストレスが、頃合いを見て聞いてきた。

 そのウエストレスは、華達と同じ年の少女だ。サラサラの綺麗な茶髪をツインテールにし、整った顔立ちをしていた。

 大きめの輝く瞳に見つめられたら、ついドキッとしてしまう。そんな魅力の持ち主である。    

「ダージリンティーをお願いするわ」

「わ、私も、同じ物を!」

 落ち着いて優雅に頼む華に対し、神崎は慌てて注文する。ウエストレスは「かしこまりました」と注文を承った。

 ウエストレスが離れた後、神崎はドキドキした心臓を落ち着かせるためにお冷を一口飲む。

 冷たい水が、神崎の体の中を通っていった。水が胃の中へと到達すると、心臓は徐々に落ち着いていった。

「神崎さん、お話ししてもいいかな?」

「う、うん」

 神崎が落ち着いたのを見計らって、華が口を開いた。 

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