第315話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!? その㉑
「神崎さん、このお菓子を食べてよ!」
ポニーテールのツリ目の女生徒―根津が、向かい側に座っていた神崎へ一特大の袋に入ったポテトチップスを勧める。
「…こ、こんなに食べられないよ」
困った顔で、神崎は左右の手のひらを前に出して断ろうとした。
「別にいいんじゃない?私が食べたらすぐ太るけど、ストレッチを毎日しているあなたなら問題ないでしょ?」
杉村より少し長めのショートカットで、どこか不満そうな目をしていた飛騨が、神崎の右隣の席で頬杖を付きながら食べるように促す。
「そう、食べても運動すればすぐ痩せるんだよねー。ほんと、うらやましー!」
二人より小柄で、ふわふわの茶色のセミロングの女生徒―浦が、大き目な目をうるうるさせながら隣の席に座らされていた神崎へと圧力をかけていた。
「…いや、だって」
お昼が始まると同時に、無理やりこの席に座らされた神崎は、弁当を食べた後に三人組が持ってきた大量のお菓子を食べさせられていたのだ。ポテトチップスの前に、チョコレートやクッキー、さらに他のスナック菓子などを。
「…もう、お腹いっぱいで入らない」
さらに600mlのペットボトル一本の分のジュースを全部飲まされたので、本当にお腹がいっぱいだった。太るよりも、食べ過ぎでお腹を壊してしまう方が心配だ。
「神崎さん」
困り果てていた神崎へ、心配をしていた声が掛けられた。
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