第316話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!? その㉒
「…霧島さん!」
三人組も振り向くと、結が根津の一歩離れた場所で立ち止まっていた。その後ろには、竹内と杉村も結を援護するように立っていたのだ。
「なに、アンタ」
「神崎さんに御用がありますので、ちょっとよろしいですか?」
根津が不機嫌な顔で、結を睨みつける。結はその視線を冷静に受け止めながら、さらに神崎へ話しかけた。
「用ってなに?」
飛騨が神崎の代わりに答えるように、どこかトゲを含んだ声を出す。
「神崎さん、何やら困っている、と耳にしましたが、どうされました?」
結からの質問に、三人組はすぐ竹町へ非難の目を向ける。それに怯えた竹町の前を、杉村が颯爽と立って庇った。
「…うん、実は」
「なーんにも困ってないよー!こうして仲良くお菓子を食べているだけだしー!」
助けを求める神崎の声を、浦があっけらかんとした大声で遮った。
そして根津と飛騨が、神崎へ無言の圧力をかける。これ以上、ここで余計な事を言うな、と。
「だいたいあなたは、神崎さんとお友達じゃないでしょー!なんで余計な事をするのかなー!」
周りにも訴えるように、浦はさらに大声を出した。あなたは無関係なんだから、口をはさまないでくれるー?と顔に出ている。
「友達とか関係なく、私は神崎さんと話がしたいのです。すみませんが、お話をさせてくれませんか?」
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