「聞いたか満！作高が停学になったって！」

　次の日の昼休み、廊下から教室へ戻って来た流は、自席でスマホを見ていた満へそう言いながら走って来た。

「…停学！？京川の件でか！？」

　作高が、前から京川へ悪質なイジリをしていたのは満も知っていた。だが、それだけで停学は重過ぎるんじゃないか？と思ってしまったが、

「作高は別の高校の生徒から、お金を脅し取っていたんだ！それが、二日間の停学の理由だって！」

「…マジか！？」

　まさかの予想外な理由に、満は驚愕の声を出した。

「朝一で、作高の両親が報告したんだ。相手の親にはもう謝罪して、お金も慰謝料を上乗せして払ったんだけど、今回はかなり悪質だから、停学になったって」

　酒井側はもう許しを受け入れているが、作高は内心まだ反省してなかった。それを見抜いた学校側が、今回『停学』という厳しい判断をした、という訳らしい。

「まあ、それが決まったのはさっきだから、作高は来週の月と火曜日に学校へこれない、という事になるな」

　今日は金曜日なので、明日は土曜と日曜日だ。という事は、作高は四連休となるのだが、停学中となるので、これまで通り好き勝手はできないだろう。

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