「…ちょ！お父さん！？」　

　娘が塾でも京川へ悪質なイジリをしていたと知った作高の父親が謝罪をしたのを見て、作高は声を上げた。

「…どうやら、この子を甘やかしすぎたようです。実は、塾の先生から、娘が『勉強ができない子へ酷い事を言っている』と言われたのが、塾を辞めた本当の理由なんです」

　作高が塾を辞めた本当の理由は、京川以外の生徒にも成績の事で何度もイジっていたからだった。それで『塾を辞めたい』と言い出す生徒が何人も出てきたため、それで作高は塾を辞めさせられてしまったのだ。

　ちなみに、その事を報告したのは、当時京川のクラスを担当していた先生だ。京川が辞めさせられた時は急病で休んでいたため、その時に京川を庇う事が出来なかったのだ。

　その原因を作った作高が、さらに他の生徒にも酷い事をしていた。それで塾長へ報告をして、作高を辞めさせたのだ。

「…私だけじゃなかったんだ」

　他にも、作高の悪質なイジリで嫌な思いをしていた人がいた、と知って京川は呟いた。　

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