第216話 成績を上げる意外な方法 その67
学遊塾の近くのコンビニには、あまり客がいなかった。
この塾は遅くても七時半ぐらいに終わるため、お客は夕方に集中する事が多い。そのため、この時間帯にはあまり客がこなかった。
ちなみに部活で遅くなる場合は、タブレットなどで塾の授業の内容が見れる。だから塾に行けなくても、家で塾での勉強ができるのだ。
そしてコンビニに今、五十代前半の夫婦が車でやって来た。その顔には、何かただならぬ雰囲気がにじみ出ていたのだ。
そして駐車場に停めると、大急ぎで車から降りたその夫婦は、なぜかコンビニの裏口へと向かっていった。
「留美っ!!」
店長に案内されたその夫婦は、従業員の休憩室の中へと駆け込んだ。
休憩室の真ん中には長机が二つくっついて置かれており、奥の端の方に、制服姿の女子高生が俯いたまま座っていた。
「…話は聞いたぞ!ここの店員の子を脅して、お金を払わせていたんだって!!」
作高の父親は怒りで震えながら、先ほど受け取った電話の内容を話す。その時は信じられなかったが、裏口で出迎えた店長から見せられた動画で、自分の娘が恐喝行為をしていた事を認めざるえなかったのだ。
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