第205話 成績を上げる意外な方法 その56

「これ、京川の親に見せたら、マズいよね~?遊学塾に行ってないのが丸わかりじゃん?」

 まさか他の人にバレてしまうなんて…、酒井はどうすればいいのか考えられなかった。

「とりあえず、今から一緒にコンビニに行かな~い?欲しい物を買ってくれたら、黙っててあげるわよ~」

 口止め料を要求されたが、ここは従うしかなった。

 酒井は勉強ができるし、京川は休める。今、ここで バラされて終わらせるわけにはいかない。

 その女子高生と一緒にコンビニへ行った後、限定品のスイーツなど、酒井はその女子高生が買ったものの代金を支払されたのだった。


「そんな事が…」

 酒井がすべての事情を話し終えた後、結はこれまでの作高が言っていた言葉を思い出していた。

 作高は、京川に対し脅迫する言葉は言ってなかった。その代わり、成績や塾へ行っているかに対して悪質なイジリをしていたのだ。

 だが、酒井に対しては、無理やり物を買わせている。

 昨日はコスメの代金を全部支払うように脅していたのだ。

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