第194話 成績を上げる意外な方法 その㊺

 京川はその後、近くのコンビニへ寄っていった。

 だが、コンビニの中ではなく、入っていったのは裏口の方だ。そこは一般の客は入れないようになっているはずなのに…?

 裏口から入っていった場面を、望ヶ丘高校の制服を着ていた女子高生が見ていた。右手にはスマホを持っており、画面を見てニヤリと笑っていた。

 反対側の道から、京川に見つからないように見ていた女子高生は、その場で少し時間をつぶすと、レジに同じ年の女の子が立ったのを見て、コンビニへと入っていっ

た。


「いらっしゃいませ…!?」

 レジに居た店員の女の子は、入ってきた客を見て一瞬顔色が変わった。

 望ヶ丘の制服を着た、その女子高校生は店内を一通り歩く。買いたい品物を探している、と思われたが、他に客が居ないと確認した後、何も持たずにレジへと向かっ

ていった。

「ねえ~、ちょっと頼みがあるんだけど~?」

 なれなれしさの陰に、傲慢でずうずうしい態度を隠しながら話しかけてきた。

「…な、なんですか?」

 店員の女の子は、おどおどしそうになりながらも一店員として、対応しようとする。

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