第145話 傷つける友人、助ける他人 その83

 それから土、日が過ぎた週明け、終野が二人へ謝罪の手紙を送った、という事実は杉村の口からクラス中へと説明された。

 そうなったきっかけは保健室の近くで、偶然華に出会ったからだ。まだ部活中の華がここに来た理由は、華道部の先輩から絆創膏をもらいに行くように頼まれたからだ。

 竹町から三人一緒で保健室の前に居た理由を聞いた華は、早速他の同級生達へ知らせようとした。だが、さすがに結が止めたため、まずは杉村と竹町本人達の意見を聞いてから、となったのだ。

 まだ部活中である華を待っている間、結達三人は図書室で待っていた。その後、華と一緒に高級車で、前に行ったことがある喫茶店まで行き、そこで話し合った結果、『週明けの月曜日のお昼ごろに、杉村の口から説明する』ということになったのだ。

 被害にあった杉村本人から『謝罪の手紙がきた』と知らされた時、満と流だけでなく、結と華と根室以外全員驚きの声を上げた。あの自分勝手な終野が謝罪するとは思ってなかったからだ。

 カウンセリングの結果、執着による迷惑行為は少しづつ減ってきている。と聞かされた同級生達は、終野は前とは違う、と思うようになってきた。

 そこで華は「同窓会の時に、終野さんを呼びましょう!」と提案した!

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