アビスの鍛え方
力奪われてから、三週間。以前変わらない生活を送る最中――――。
俺はアビスにまず鍛えられる所から始まった。訓練場はアビスが作った異空間だ。神をぶった斬るのは変わらずで、あの利用したあの元だが女神をぶった斬る為にな。
アビスは時間と空間を操る魔法を使う、空間を自在に移動して時間無視で動ける。
つまり一瞬、瞬きしたら俺が虚空を飛ぶなんて事が有り得る。それを阻止するなら新たな技は加速である。
「
床を踏み込み、音速並に突撃して剣二本を高速で振り抜いた。だが、アビスには当たらない。そりゃ時と空間を動けるなら尚更難しい。
「動きは様になって来たが、あいつに勝つならまだまだ。そういや、ルークよ鉄塊欲しいか?」
「あんのかよ?」
「この空間しか取り出せないから、まぁ使ってみろ」
アビスはどっからともなく取り出して落とした鉄塊は床に突き刺さる。
あの時のニワトリは何故かこうも説に力が入る。やはり力奪われていたから悔しいのだろう。
しみじみ手に馴染む鉄塊を握り引き抜く。
片手で持ち上げ、軽く振り抜いてみる。
「やっぱり、ルークはそれが似合うな」
「柄から刀身一部だけど、包帯ぐるぐる巻きだったっけ?」
「中二病大事さ」
「何を語るつもりだ?!」
「夜は我を包、やがて天と地を支配する者」
「なんかカッケー!!」
「我が右手の封を解く日が来たか、この右手は貴様らの魂を奪い全てを葬りさる。舞い降りろ、
「なんか聞き覚えあるな?」
俺は記憶の奥底を探るように考えた、思え返せば中学の頃。妙に中二病が好き過ぎて中二病の病み期になっていた記憶がある。
え? あれは
「契約者が変わったからだろそれ」
「なんで心読むんだよ!!」
「使える技はある、言うのと言わないとじゃだいぶ違う。分かるだろ?」
「いやわかんない、中二病全開だから恥ずかしくないか?!」
「ルーク、仲間たちをよく見たか? 恥ずかしくでも普通に言ってるだろ。あんま抗うならTS
「なんでだよ!? 女の子になったら色々終わる!!」
「女の子は、しなやかで身軽なんだよ。それにフィリスはフォームチェンジ二種類ある、それに勝てると思うなよ」
戦略的に有利である事を言われた、ならば俺はアビスに言われた通りに変化フォームになるしかないのか。
もうちょいかっこいい感じがいいんだけど。
「魔法少女とロリでいいんじゃね」
「だから、内心読むなって。ロリじゃなくてもいいけど時と場合に応じて、ロリと少女に使い分ける意味で変化フォームで良くない?」
「面白いなそれ、ならば俺からのプレゼントをやるか」
アビスは指を鳴らした、左手の親指が光り環状の金色リングが姿を表した。
「そいつがあれば自在に姿を変えられる。便利なアイテムだ。ルークなら使いこなせるだろ」
「使い方は?」
「
本当にそれで変わるのか半信半疑だ。
まぁいい俺は迷いなく言ってみよう。
「
――――――?
変化はありませんでした、アビスが吹いてゲラ笑いしていた。こっちは恥ずかしくて死にそうだ!! 殺すぞチキン野郎!!
「そう怒るなよ、ほらほら強く願ってみろ」
半信半疑のまま軽く女の子を願ってみた。
体全体が光り、視線がやや低くなり体の軽さを覚えた。着てる服がやや緩くなる。
「なにこれ?」
声まで変わってる、何この理不尽な変身。
胸が少しばかり重い、ふむ柔らかなの二つある。満足だ。
「女の子になったか、これで多少戦略幅が増えたな。変態紳士さんよ、鉄塊は両手に持ってない所を見ると重いのか」
「誰が変態紳士だ!! まぁそりゃな」
確かに片手で持つのは限界がある、さっき両手に持ち替えた。女の子になったから、力が半減したのだろうか。けどさ、この鉄塊を手放せば――――速く動けるよな。
ゴトンッ!!
鉄塊は鈍い音を鳴らした。体が嘘のように軽くなり、床を踏み込むととてもない速さで動く。これを更に素早く動けば――――。
「おぉ!?」
俺の分身が沢山作れて、錯乱させる事だって可能だ。二本の剣を床から拾って技を一斉に放つ。
「
アビスに向かって衝撃波が乱れ打ち爆発する。だが、アビスは見事に姿を消していた。
「あんな至近距離で放つのはなしだ。だが、上手く扱えてるようで安心したぜ」
アビスは再び姿を現した、ニワトリだったのに生意気だなぁ。
まぁいい、女の子の身体を触れるのはラッキーだから。けど、自分だからつまんないな。
「やっぱ変態だな」
「うるせぇ!!」
俺は再び男になると念じたら、身体が光り何時もの俺に戻った。
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