面倒くさい系主人公には何をいっても駄目な典型な例…タツ曰く力づくが攻略法〜そしてヒロは決意する

「ヒロ、アレはタツじゃない!タツじゃない対魔忍だ!」

 お前がそう来るなら考えがあるぞ!?


「じゃあタツじゃない対魔忍は浮気したのかよ!じゃあ今俺の前にいるのは!誰にでもお股を開く淫乱タツじゃない忍って事だな!?」


「してない!眼の前にいるタツじゃない対魔忍は淫乱なんかじゃない!」


「じゃあ何でラブホから出てきたんだよ!何でキスしてしようとしてたんだよ!タツなら分かるけどタツじゃないならヤッてるじゃないか!嘘ばっかりつくなよっ!証拠を出してくれよ!」

 自分で言ってて、勘違い寝取られマンは相当めんどくさいやつだな。これ、悪魔の証明じゃないけど無理じゃない?でもこんな奴実際いたら別れた方がいいかもしれんなぁ…

 あぁでもこれが…献身的な幼馴染とかだったらこんな感じになるのかな?


「キスじゃない…アレはぶっ殺すぞってアイツに…ホテルから1人じゃ出れなくて…拘束されてて…うっ…グッ…く…あ…アグッ…くぅ…その…あの…フうッ…くぅー…証明が出来ない…自分でも全部ウソに…くぅ…」

 

 タツは指をマスク周りでもじもじさせながらペタンと尻もちを着いて呻いていた。目が泳ぎまくっている…

 そして黙った…え?もう詰んだの?早くない!?


「俺はタツを信じていたんだ…なのに…ちくしょう…もう寝る…」


 これで終わり…!?着地点が見えないなとは思ったけど…トレーニングの成果は?タツよわっ!?

 すると衣擦れの音がシュルシュルと聞こえた…何やってんだ?チラッと見るとタイツとマスクを脱いで長手袋とブーツだけになった、要はほぼ裸で大事な部分丸見えのタツがいた。


「ヒロ!証明したい…こうしよう、セ○クスするんだ。さすれば分かる。始めてだと…」


「そんな事言ってっ!結局タツは自分がエッチィしたいだけじゃないか!?いつもそうだ!タツもタツじゃないのも快楽落ちしてるじゃないか!?それに女は演技出来るらしいぞ!?」


「な…何だと!?良くも人を快楽落ち快楽堕ちや演技派アダルト女優だと!?…そこまで言うならまだ貫通していない膜を見てみろよ!」


俺の顔の上に和式便所スタイルで性器を乗せる…最近こんなんばっかだな…そもそも初めての膜ってみれんの?


「ほらヒロォ♥『ヌチャ』まぐぎゃあるろぉ?♥『グチュ』ほらぁほらぁ♥ぶあづいまぐろがぁ♥」


 俺の顔の上で腰を激しく振り出した…信用が凄いな…やってないとわかっていても、これ程信用出来ない、やってないは無いな…後、快楽に最近堕ちたとかじゃないですね、これはもうただの快楽に溺れている人ですよ…後、息出来ない…


「馬鹿かキサマァ!この快楽バカ!ばか!ばか!」


 俺はタツを突き飛ばした所、ちょうどマ○グリ返しの姿勢になった。


「分かった…ヒロ…恥ずかしいが…じっくり見ろ♥膜があるはずだ…死ぬほど恥ずかしいが…」


 尻をつかんで穴という穴を広げる馬鹿…

 ここでいつもはカッとなるがあえて無視する。ここがメンタル戦略の分水嶺だ…正直自分でも何をやっているのかどこがゴールなのか分からんけど…


「お前の挑発には乗らんっ…淫乱浮気馬鹿…」「ムムム…」


 タツは女の子座りになり、顔を覗き込んできた。

 普通にしてると可愛いんだけどなぁ…可愛い?あぁそうかそういうトレーニングもありか!


「タツ…俺は可愛いタツが好きなんだ。」


頬を赤らめながら「かわいい…♥」ともじもじするタツ…


「エロいのも時には良いが、例えばずっと焼肉ばっかり食ってると飽きるように…」

「え?オレ飽きないけど」

「良いから黙って聞け、飽きるんだけど魚が食べたい時もある。そして俺は魚派だ。つまりいつもは可愛い派だ。そしてたまに肉、すなわちエロ。だからお前にエロスをコントロールしてもらう…」


 何となく俺は分かっていた…タツの性欲をコントロール出来ないと…付き合った時にマジで大変だ…と。ていうかコレと付き合うの凄い大変なんじゃないか?


「フッ…ヒロ!オレはコントロール出来てるぞ、貞淑なタツだ」


「とにかく今日は泊まっていけ。しかし絶対エロいことはしない。ふたりでただ寝るだけ。出来なかったら…コケシを取り上げ3日ぐらい無視する」


 俺は甘いなぁと思ったが、タツがガタガタ震え始めた…小さい声で「く、狂う…狂ってしまう」とブツブツ言っている…簡単に狂うなコイツは…


「わ、分かった…対魔忍に二言と呂律はない」

 呂律は回った方が良い…


「よし!じゃあメシ食ってけ!久しぶりのお泊りだな!中学生以来か?」


 タツのお母さんは仕事が忙しく「ありがたや」と電話で感謝された。

 母さんが奮発してトンカツにした、さっき肉じゃなくて魚派と言っていた自分が否定されたがまぁいいや…タツはご飯4杯ぐらい食って、久しぶりに会った父さんを驚かせていた。

「タッちゃん綺麗になったなぁ…いや、昔からか(笑)」

「お義父さんには勝てないな、ヒロに似てイケメン」

 意味不明な接待飯勝負はともかく、タツはメシ食ってる途中で一度だけジト目で「ヒロ…もしかして何もしてないって分かってこんな…」と言ってきたが「何が?」と言ったら黙った。

 俺も大概どうかしているかも知れない。


 その日はタツがスーファミを引っ張り出し、フ○イナルフ○イトをやって「この市長、ボルチオパンチだぞ(笑)」とか楽しそうにしていた。


 そして就寝時間が来た…明日は休みだし少し夜ふかししたが、そのせいもあってか、疲れていて眠い。

 しかしタツは予想通りというか…様子がおかしい。


「楽しい時間…ヒロの布団で…ヒロの服着て…ヒロのベットで…寝てる…」

 俺がベットの下にタツの布団をひいたのに、平然とベットに入りくっついてきたタツ…何をするつもりだ…コイツ忘れてないか…


「ヒロに包まれて…狂う…ヒロに全身を愛撫されているような?…♥うぅ…手が…」

 いや、してないし…俺はヒロが性的な事をしようとするのを全部止めた。


「タツ、コケシは隠したからな…これ以上余計な事をしたら縛って寝かすからな…」

 タツが眉毛をハの字のして唇を雀のようにしながら情けない顔で訴えてくる。


「ヒロォ…ご無体な…ご無体なヒロだ…腹ペコの前におにぎり置くようなものだ…せめてこの間ロッカーでしたみたいのしてから寝よう♥」


 いや、アレやったら駄目だから……そして、結局縛った。


 夜中にウトウト起きるとキスされていた…


「何やってんだ」


「りゃメなんら♥ビロぉ♥おリェ♥みゃいにちビロでしてリュ♥しゃんかいは♥コリハ…アイキャンにょ、ぎょうもんよりひどいぃ…♥」


俺は手拭いで猿轡を作りはめる。そして顔がアヘ顔になっているタツを無視して寝た。


 その日、夢を見た…久しぶりの夢だ。

本当に恥ずかしい話、タツとエロいことをする夢だ。

 しかも中2時代の、タツが女と知らない時に巨根のタツ(男)とイチャラブする夢だ。

 当時、中学生の自分の性癖に絶望したものだ。アイカが好きなのに男友達のタツとのアレで夢性、トラウマが出来たもんだ。


「ヒロ?咥えてくれるのか?♥」「あぁ、タツ…愛してるよ、大きいな♥」「グフぅッウッウ♥もう出ちゃった…♥次は俺の番…」


 その後、俺は挿れる側でリアルな夢だった…最近、タツのエロい顔を見ているせいか…はたまた好意が芽生えたせいか、やたら興奮し激しくせめた。


ギシギシギシギシ


「一生ヒロ無しじゃ考えられないの!♥ヒロしか私を壊せないの♥私をずっと壊してぇ♥お願い!♥私を女にしてぇ!♥ヒロの女になりてぃやぁぁぁ!♥オァッ!オアアエエアアエエッ!イギィググゥァァア!!♥♥♥」


 リアルな夢だ…ギシギシいってる…


 懐かしいな…本当に小さい時、タツは自分の事『私』って言ってたな。そりゃ女の子だからな…ていうかアヘってる時は私って言ってんだよな、ここ最近、タツの女言葉が増えた気がする。


 俺もかなり恥ずかしい事を叫んでた…

『世界で一番愛している!』『こんな気持ち良い穴は世界にない!』『この世で一番キレイで!何よりも可愛い!』『例え男でも構わない!』『もう、一生離さない!』


 夢って凄いな。何でも出来るし何でも言える(笑)


 夢で大量に、何度も中(ケツ)に出したと思った直後…ふと、朝日が眩しいと思った…しかし夢の体勢…アレ?

 男のタツを寝ながら後ろから挿れ、足を絡ませ胸を揉み、舌と身体を複雑に絡ませあった行為をしていた夢だった…筈が…同じ体勢…同じ事…夜中…してた?…ちょっと待って…何で…縄…抜けられてる…


 ゴプっゴププ…グププ…


「チュバチュパ♥ハッハッハァ~ハァ~、にゃにもしにゃいなんてぇ…ヒ、ヒロのうしょちゅきぃ!♥あんにゃ…あみゃいことば…はげしいぃおしりぃのエッチィ♥…ひとびゃんで…しゃんけたは…意識がとんだ♥しきゃいがこわりぇたテレビぃ…♥たしゅきぇていってるにょり…むししてぇ…ヒロ…わらひぃ…しゃわわせぇ♥わらひは…かちゅぞ♥…アイキャに…きゃって…ビロど…きぇっこんすりゅ♥まいにちぃ…コリぇ…すりゅぬだ♥」


 タツの眼がギラギラしながら俺の目を見ていた…

 あまりの現実にビビって腰を素早く引いたっ!

「ヒィウっ!♥ヒロぉぉぉぉ」

 ブビュルルブビュブバ…


「びろのこどばぁ…ろくおんせた…コりで…とりあえず…まいにちぃオ○りゅ♥」


 うワアエエエアアッッッッッッ!?!?!?


 愛が重い…愛が大型だ…俺は…責任を取る…しかない…寝てしまったのが悪い…いや、別に良いんだけど、どうやって縄抜けた?スゲーなタツは…


 とりあえずタツとリビングに朝ごはん食べに行った時の事…母親に一言だけ言われた…


「あんた…押しに弱過ぎ…スジだけは通しなさいよ…葛家に謝る場合は私達も何だから」とジト目で言われた…全部聞こえてたんか…俺は目を逸らした…バレバレだ。

 何故か素早くタツが動く…母親にあすなろ抱きして耳元で囁く?

「お義母さん、安心して?私はお義母さんも愛している、もちろんお義父さんも。幸せ家族計画…絶対上手くいく。昨日言ってた通りになる…だからヒロをくれないか?」

 人の母親に顎クイはやめてくれないか…

 お前が幸せ家族計画と言うと地獄絵図しか想像出来ない。


「ピャああっ!?宝塚!?万千代様!?引退した筈の万千代様が我が家に!?アぁ万千代さまぁ…♥」


 うちの母親はヅカファンだ。顔も小さく高身長、中性的で整った顔に真顔で耳元で囁かれれば死ぬのは必定。


「フフフ…俺はこれでも中学は女子しかいない中学校に通ってたんだぞ?女心はまるわかりよ!」


 何を誇らしげに…それにギラギラしている…アレ?俺の貸したジャージのケツが濡れてるし雄臭えんだが…うちがタツで侵されていく…そうか…コケシ隠したまんまだし、凄い出しちゃたから…


 そのままで良いというので道場までタツを送った…


「タツ、その、恥ずかしくないのか?」


「は、恥ずかしくないといえば嘘になる…だが、尊敬する先輩から聞いた…先輩は私立の中高大一貫のマンモス学校の登校の時間に正門でやったらしい。1000人以上に見られたそうだ。その後世界が変わったと言っていた…今なら分かる。今、メッチャウ○コ我慢してる」


 分かるなよ、それ一番ダメなやつじゃん。


「私は今、無敵だ。今なら誰にも負けない!コケシの甘言にも、アイカの執拗な責めにも。何故なら俺の中に…ヒロがいる」

 

 そう言ってケツから滲み出す男クセェ液体が恥ずかしくなってきたのか、尻を抑えて家に入っていった。別れ際、タツが笑顔で言った。


「ヒロの愛には私が応える!だからヒロの苦痛にはオレも堪える!ふたりでなら…きっと上手くいく!」


 なんか死亡フラグっぽいけど手を振っといた。





 そしてとうとう半年…6月頃…アイカは幽鬼の様になっていた…


しかしアイカ、正直、こんな状態なら普通別れるだろ?


 俺もメントレしたが、ここまでは出来ない。


 何でそこまで耐えるんだよ…アイカ…お前は俺達の中じゃ1番賢かっただろ…


 ネトとの浮気は相変わらずだが、事の最中は俺の話ばかりする…ネトは付き合ってみないかと必死に話しかけるが「ヒロが良い」の一点張り…


 それでも学校では俺に話しかけて来ないし…悲壮感というか、明らかに暗い。


 目の下に隈ができ、少し頬がコケている…化粧で誤魔化しているが俺には分かる…俺は…気持ちは無くなっているとはいえ、幼馴染でまだ恋人…そして…全てではないが…大まかには知ってしまった。


 彼女の…中学から続くこの2年を…生活を…闘いを…


 決して褒められる事では無い…最初から話していたとしても…いや、話してくれなかった事にも怒っているし…お前のやってる事を認める事は出来ない…許すことは出来ない…

 ネトの言葉に出来ない想いも…受け取った…


 そして何より…16年間好きだった人…そして、俺を愛してくれた人…の…そんな姿を見ているのは我慢出来なかった。




 俺はアイカを夜中に呼び出した…その日もネトとした後だった。




「なぁアイカ…最近調子悪そうだけど大丈夫か?」


 これが最後だ…もう昔のようには戻る事は出来ないけど…


「何で?大丈夫だよ!ちょ、ちょっと忙しいけどね!」


 目が泳いで挙動不審…あのアイカが…もう限界なんだ…




「何かさ、困ってるなら言えよ。俺は彼氏だろ?そんな状態の恋人に…力になれないなんて付き合ってるとは言えないよ…」


 本当に…俺ができる最後なんだ…恋人としてじゃなくても良い…信じてくれよ…幼馴染を…本心を聞かせてくれ…


「そ、そんな事ないよ!大丈夫大丈夫!ヒロ、久しぶりだね…な、何で付き合ってないって…思うの?おかしいかな?」


 おかしくない訳がない、こんなのはない…


「ごめんね、やっぱり俺たち釣り合わないと思う、別れたほうがいいかな?」


 本当に…これが最後…自分から…言ってくれ…


「なんでそうなるの!?嫌だっ!嫌だよ私!絶対!」


「なら…アイカの力になりたいんだ…何をすれば良い?心配なんだ…」


 頼む…これでダメなら…お願いだ…


「ごめんね、私が最近他の事にかまけてて!心配かけてごめん!別れないで!お願い!ヒロが…ヒロが良いの!」


 ばか…やろうが…


「アイカ…本当にそれで…分かった。もう少しだけ付き合おう…か…」




 やり直そうとは、もう、言えなかった。


 ごめんな…アイカ…頼りにならない彼氏で…ごめんな…タツ…ネト…ネコ…ツッチ…俺が信じているだけで…アイカからは…信じられては…なかったらしい…不甲斐なくて…目の前が滲む…


 俺はもう…後は別れる事しかもう出来ない…だから…ビデオレターの後は頼んだ…タツ…お前のやり方で…アイカを完全に壊してくれ…


 そして…かずら 愛華あいかを救ってくれ…




 俺は俺のやれる事、俺が、撮ったものではない…ビデオレターをネトから手に入れ…自分のやっている事を突きつけアイカに別れを告げる…自覚させるしかない…


 俺は幼馴染、友人、家族、知人、全てを巻き込んで…俺達幼馴染4人全員にざまぁする。








※タツによる今後の予告!

悪い人達の下部組織であり資金源!

 未成年売春グループ・通称『クズの華』の女王『常識改変・クズ哀花アイカ』!

 対するはオレ!

 阿修羅家で数百年に1人と言われた逸材(結構盛った)世界を股にかける断罪組織・不知火の誇る(誇っていると信じている)無敵の龍ことタツ!

 オレがヒロの為に…アイカの浮気を断罪する!

 ロリコンの為にジャリガキツルペタのネコも専用キャットスーツを(無理矢理)着て(性的に)活躍するぞ!

 違う物語みたいだが実際はNTRをざまぁするだけのオレの話をお楽しみに!



※この話はラブコメなのでなるべくNTR以外の話はサクッと終わらせる気持ちです。

 別視点で9月まで行き宴が始まります。

後日書きたいと思いますが、こちらでまとめた方が良いとお声があればこちらでやりまぁす(適当)

     

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