拒絶は、好意の裏返し ②

前話の後半が消えてしまったので、

後半を書き直して投稿します。




《》

幻想の鈴姉さんに抱きしめられ

孝介は、妙な安心感に包まれる…が、


「……せろ」


『?』


「失せろッ!!」


今の孝介は、安心感よりも、

自分への怒りが上回った。


…日菜姉は、こんなおかしな俺をずっと耐えて、その上好きでいてくれた。

それなのに、俺は、幻想を作り上げて、


「何逃げようとしてんだよ俺は!!」


ドガッ!と自分の顔面を殴る。


「ふざけるなよ!!、ガッ!

 俺だけ、ガッ!、幻想に逃げるなんて」


ポタッ…ポタッ…と

赤い血が滴り落ちる。

自分の顔を殴ったおかげか、

幼い姿の幻想の姉さんは、消えていた。


「…ハハハ…それでいいんだよ

 ……ハハハ…」


孝介は、自然と乾いた笑いを出る。


ああ…どうやら自分は、

本格的に可笑しくなったみたいだ…


『こうくん?

 …え…こう…くん!?』


「…?」


声がした方を見ると青い顔をした。

姉さんが立っていた。


ハハ…俺と言う奴は、

幼い頃の姉さんが効かないと思って、

今の姉さんの幻想を生み出すなんて…


「ハハ…そんなんだから、

 姉さんにも、避けられるんだ…」


…本当は、気づいていたさ、

原稿の事は、建前で姉さんは、

俺から距離を取ろうとした事を


『…こうくん…』


「ハハ…もういいから、

 消えてくれ…俺はッ」


ギュゥ…

「こうくん」





「……え…?」

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