思い出の場所 【寧々視点】

「はぁ…」


私は、詩織と別れある場所に向かう

あの後詩織から、

孝介くんの状況を聞いた。


詩織から、聞いた話だと

孝介の今の精神状態は、

あまり良くないらしい。


「あの時の様なことには

 ならないらしいけど…」


らしいと言うのは、詩織に言わせると

人の心というのを100%理解できるはずが

無くて心の傷というのは、

どう悪化するかもわからないかららしい。


「詩織が言ってた事も理解できるけど」


私は、ついさっきの詩織との会話を思い出す。

        ・

        ・

        ・

私は、ため息をついた私が思ってる以上に

孝介の精神状態は悪いらしい。


『…うん、孝介くんの今の状況はわかったわ

 その上で聞くけど詩織は、

 この状況を傍観するつもり?』


私には、詩織がわざと孝介くん達を

傍観しているように感じてしまった。


私の問いかけに対して、

詩織は、本心を隠そうと

『そりゃ人の恋路を邪魔できないでしょ』

と言ったが、


『詩織』

私が彼女の名前を呼ぶと観念したかの様に


『はぁ…わかったわ正直に言うわ

 …私は今がチャンスだと思ってるの』


私がチャンス?と聞き返すと詩織は、


『えぇ、孝介くんが本当の意味で

 立ち直れるチャンス

 まぁ本当に立ち直れるかどうかは、

 わからないけどね』


『なんで…そういうのは、

 もう少し大人になってからでも』


私がそう言うと間髪入れずに、

『もう少しっていつ?

 大人になったら余計に難しいわよ、

 私やマスターそして寧々の様な

 大人の目が届きにくくなるし

 だからこそ今なの今なら、

 フォローもできるのよ』


『………』


『…寧々の気持ちもわかるわ、

 でも、もう賽は投げられたのよ

 私も子供達を出しに使ってるみたいで

 悪いと思うけど

 今が孝介くんの為にもあの子達の為にも

 なると思うの』


詩織は、そう言うと席を立つ


『じゃ私帰るわ、

 …寧々、本当に孝介くんの事思うのなら、

 会いなさいそして会話しなさい

 もう貴女を縛るものはないのだから

 これは、友人としての助言よ』


そう言って、去っていった。

         ・

         ・

         ・


「はぁ…私だって本当会いたいわよ

 だけど私は…彼をあんな事に」


目的の場所に着いた。

ここは、前来た時と変わらない

まるでここだけ時間が止まってるみたい。


「ここは、変わらないわね

 …まぁ当然…か…」


私は、ポケットから鍵を取り出し、

ドアを開け中に入るそして…





「…ただいま」






過去の話しを後二、三話(予定)

投稿してから、次の章を始めたいと思います。







 


 

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