元姉が隣に引っ越してきた

恋する花火②

「えっ？えっ？

　だっだれ！？」

孝介は、後ろを見ようとするが

後ろから抱きつかれた為か、

誰かわからない。

「だれって、私悲しい...ううう」

「この声...梓さんですね！

　何やってるんですか！？

　離れて下さい！！」

「あら？声だけでわかったの？

　私嬉しいわ」

孝介は、必死に離れようとするが

抵抗すればするほど抱きしめてくる。

「りっ里紗！たっ助けてくれ！！」

孝介は、たまらず里紗に助けを求める。

「ハァーなんで私が...」

里紗は、ため息をつき

こちらに近づいてくる。

「梓さん、人目もありますから

　離れて下さい。」

「あら、見せつけてるのよ」

「ハァ.........刺されても知りませんよ」

「ハァ？刺される？」

（里紗は、何を言ってるんだ？）

孝介は、言ってる意味がわからなかったが

梓には、効果抜群だったようで、

「あっ...そっそうね

　ごめんね、孝介くん」

と言ってバッと離れる。

「あっはい」

「とにかく二人とも移動しましょう

　秀ちゃんもいい？」

「ああ構わないよ」

「えっなんで？」

「周りを見なさい」

孝介は、周りを見る

当然ながらこんなに騒いだのだ

人目につくのは当然だろう。

「わかったなら移動するわよ」

「...はい」