夢見る×× 

「ーーだから」


「ふーんーーー」


(何を話してるんだろう)


孝介は、天体観測している場所から離れ

姉さんの所に歩いて行く


徐々に近づいて行くと

姉さんと一緒にいる人物がわかって来た。


「あれ?孝介くんじゃん」


その人物は、

こちらに気づいて手を振ってくる。


「こんばんは、


「こんばんは、いい夜ね

 孝介くんも天体観測?」


「はい、梓さんは?」


「私は、用事があって教会に来てたら

 この子に会ってね、話していたの」


「ね」と梓さんが

 隣に居た姉さんに同意を求めた。


同意を求められた姉さんは、

困惑しているようだった。


「どうしたの?姉さん」


「…こうくん?

 梓…さんと知り合いなの?」


「うん、バイト先が一緒だよ」


そう言った瞬間、姉さんが勢いよく

梓さんの方を振り向く


「どう言う事?

 私言ったよね、こうくんに近づくなって」


梓さんは、バツの悪そうに


「こうくんだけじゃ、

 わかるわけないじゃん...」


とボソッと呟いた。

それを聞いて、

姉さんが口を開こうとする前に、


「つ・ま・り、孝介くんがあの

 なのね?」


と梓さんが聞いて来る。


「何を聞いたのかわかりませんが、

 その通りです。

 と言うか、姉さんと知り合いなんですね」


「知り合いと言うか、義理の妹」


「私に姉は居ないわ

 いるのは、こうくんだけ...」


「まーたそんな事言って、

 お母さんが悲しむよ?」


「いいのよ…あの人は…」





「………姉さん」




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