夢見る星空 ③

「うんしょ!日菜姉、これで足りるかな?」


「うん!これぐらいあれば大丈夫

 ありがとうこうちゃん」


孝介は、ふーと息を吐いて近くに

あった椅子に座る。


姉さんと別れたあの後、

雪弘先輩の指示のもと

毛布やカイロなど防寒になる物を運んでいた。


「本当助かったよ〜こうちゃん

 昨日連絡してくれたおかげで

 すぐ準備できたから」


「カイロは、生徒会の備品だっけ」


「そうよ、昨日のうちに準備してたの」


そう日菜姉と話していたら、

遠くから、「会長〜!!」と

数人の女子が近づいて来た。


「あれ?君たちどうしたの?」


「あの〜部長達知りませんか?

 部長達が居たはずの場所に居なくて」


「あれ〜確か鈴ちゃんと一緒いたと

 思ったけど…ちょっと待ってね」


日菜姉は、スマホを取り出し

電話をかけ始めた。


「あっもしもし…うん探してたよ?

 ……うんそう言う事…うんわかった」


日菜姉は、スマホから顔を離し女子達に、


「部長達買い出しに行くらしいよ

 君たちにも言いに行ったらしいんだけど

 入れ違いになったみたいだね」


「え〜そうだったんだ〜」


「門の所にいるらしいよ」


「わかりました、そこに行きます」


日菜姉は、再び連絡を取り出した後

通話を切り、


「わかった待ってるって、

 私も買い出し一緒に行くから行こうか」


そう言って、日菜姉は、

女子達と一緒に行く事になった。


「あれ?こうちゃん、一緒いかない?」


「あぁ俺は、来る前に色々買って来たから

 いいかな」


「そう?わかった」


日菜姉とそう話していたら、

一緒に居た女子達から変な視線を感じた、

それに、日菜姉も気づいたのだろう

「どうしたの?」と日菜姉が聞いたら、


「いえ、会長と彼が仲良いなと思いまして、

 …もしかして、かれっ」


日菜姉は、光の速さで近づき

彼女の口を塞ぐ


「なななっ何言ってるのかな!!

 そそそそんな事、まだ...」


日菜姉が何か喋っているかここからは、

聞こえなかったが、顔を赤くしている事は見えた。


「とっとりあえず、いくよ!!

 こうちゃんまた後で」


「あっうん」


日菜姉は、女子たちを連れ、

買い出しに向かった。

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