事案発生②

ブスーー

日菜姉が見るからに頬を膨らませて

こちらを椅子に座り見下してる。


そして、自分と詩織さんは、

床に正座させられている。


「あらあら日菜ったら、

 怒っちゃって」


「……誰のせいだと」

孝介は、詩織さんにコソコソと呟くと


日菜姉が

「何でこうちゃん他人事なの?」

 とギロッ睨みつけてくる。


ここは、抵抗したらダメだと

孝介は、素直に…ごめんなさいと謝る。


「……それで?」


「えっと……それでとは?」


「だから、

 なんであんな事になったのって

 聞いてるの?」


「あんな事って〜?」


詩織さんがニヤニヤして聞く


「そっそれは、エッ……コホン」


「日菜たら、むっつりッ……ごめんなさい」


日菜姉が詩織さんを睨みつける

…なんで詩織さん煽るかな〜


「こうちゃん!!」


「あっはい」


「説明」


「はい…ついさっきも話したけど

 話をしていたら、急に詩織さんが

 女装をしなさい!!と迫って来て」


自分は、ただ産んでくれた

お母さんの話を聞いてただけなのに、

急に、君のお母さんとの約束なのとか、

突然変な事言い出して迫ってくるのだ、

こちらだって抵抗する。


その抵抗していた所を日菜姉に見られたのだ

その事を必死に日菜姉に伝える。


「ふーん、でも前はしたそうじゃない

 しかも素直に」


「いや!!それは…」


「そうよ〜中学の時

 日菜の服を差し出したら、

 着てくれたじゃない」

 

「……えっ

 中学?小学生の時は、知ってたけど

 中学?それに、私の…服を?」


日菜姉が見たこともない顔になってる!?

くっ!なんで詩織さんは、

火に油を注ぐような真似を!!


…あと正座で痺れた足を隠れてツンツンしない!!


「…こうちゃんにそんな趣味があるなんて」


「いやっ日菜姉あのそれは!!」


「いいのよ私は、

 こうちゃんの事ならなんでも受け入れるわ

 ただ、私の服は…ごめんね」


いやっまって、日菜姉納得しないで!!


詩織さんも爆笑してないで

あんたのせいなんだから

どうにかして!?


くそっ誰か…誰か…助けてくれーー!!



ガチャ

「……何やってるの?」



救世主(里紗)来たーー!!




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