日菜姉の手伝い ②

「それで何を手伝えばいいの?」


「ああそれは……これ」


日菜姉が一枚の紙を渡してきた。

紙を見ると

『ドキドキ☆教会発表会』と書いてあった。


「ああ、今年もその季節か〜

 …と言うかどんどんこの教会

 変な方向に行ってません?」


「ははは、こうちゃんもそう思う?」


この町には、教会がある。

その教会では、

月ごとに様々なイベントが

開催されている。

今回の発表会もその一つで毎年開催されている。

ちなみにこの教会は、

生徒会副会長の雪弘先輩の実家だ。


「それでこの発表会の手伝いを

 すればいいの?」

「うんそう言う事、

 当日は、雪弘くんの指示に

 従うことになると思うけど」


「わかったそれと

 明日、

 呼ばれてるんだけど、それ関係?」

「えっお母さんに呼ばれてるの?」


日菜姉は、聞いてないようだ。

「う〜ん、あれじゃないかな

 最近会いにこないわね〜って言ってたから

 会いたかっただけじゃない?」

「そうなのかな?わかった明日行ってみる」


うーん、日菜姉も知らないのか…

詩織さんは何の用だったんだろう?

まぁ明日行けばわかるだろう


「…と言うか、食べすぎじゃない?」


試食品のケーキと別に新たに注文する

日菜姉に語りかける。


「いいの〜、最近練習を頑張ってるから」

「練習?もしかして、

 日菜姉も発表会出るの?」


日菜姉は照れながら、

「うん、本当は恥ずかしいから、

 もう出るのやめようと思ってたんだけど

 断れなくて…」

「まぁ日菜姉のは、すごいからね」


「うーん褒められるのは嬉しいけど

 …変なあだ名つけられるし」

「ああ…光の聖女ね

 確か去年のを見られてから

 言われ始めたんだよな」

「…うん、でも何であんな

 あだ名つけられたんだろう〜」


そう言い頭を抱える。

まぁ自分だったら、

恥ずかしくて転げ回るだろう。


…でもまぁ確かにあの光景を見ると

そんなあだ名になるのも

無理はないなと孝介は思った。

…まぁそんな事は、恥ずかしくて言えないが、


「まぁ俺も楽しみにしてるから頑張って」

「えっ本当に!?」

「うん」


「ニヒヒ、それじゃ頑張ろう

 楽しみにしててね?」


日菜は、にこやかに笑った。


 

 





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