バイトの疑惑?
「ハァハァ、姉さん」
「うっ…こうくんッ…何?」
「………やっぱり、
買い過ぎじゃないですか?」
「…フフ確かにこれは、やり過ぎたわ」
孝介と鈴は、フリーマーケットで
買い物して二人は、鈴の部屋に帰って来た。
二人の手には、いっぱいの紙袋が
握られている。
「ふぅーこうくん、それじゃあそこに置いてくれる?」
鈴に指定された場所に孝介は、
紙袋を置いていく
「よいしょ!これで全部ですね」
「ありがとう、そうだお茶淹れるから
そこに座ってて?」
そう言うと鈴は、キッチンへと向かっていった。
「…いっぱい買ったな〜」
孝介は、テーブルの前に座って袋の山を見て
遠い目をする。
『こうくん、これ素敵だと思わない?」
『うん素敵だね』
『じゃこれ買います』
『えっ?』
ズシッ
『これも買おうかしら』
『ねっ姉さん!?』
ズシッ
『最後に…』
『おっおもッ』
ズシン!
「………大変だったな」
「うん?何が」
声がする方を見ると
飲み物を手に持った姉さんがいた。
「いや、いっぱい買ったなと思って」
「フフ、ごめんねでも
素敵な物がいっぱいあったから」
姉さんは、苦笑いして商品の山を見る。
「まぁ、使える物が多いし
資料にもできるし
無駄にはならないわ」
「資料?」
「いやっ!!なんでもないわ
とっ!所でその」
姉さんが慌てた様子で話を変えようとするが
上手く行っていない。
…姉さんのこんな姿を見るのは初めてだ。
「資料ってもしかして、バイトのですか?」
「え……そうバイトのよ」
「へぇ〜姉さんのバイトって」
スッと鈴は、人差し指でシーと
「…企業秘密」
と言い孝介を制し
「今日は、ありがとねこうくん
夕方そっちに行くから、
また後で」
「えっ...あっはい」
孝介は、鈴に背を押されて玄関に向かわされ
妙に笑顔な鈴に手を振られ
鈴の家から出された。
ガチャン
「……なんだったんだ?」
孝介は、急な出来事で
首を捻るしかなかった。
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