姉との夏
姉さんのバイト?
姉さんとフリーマーケット
「あれっ、姉さん?」
午前中でバイトが終わり
帰宅しようと歩いていると
前から鈴姉さんが歩いて来た。
あちらも気づいたのだろう
笑顔でこちらに歩いてくる。
「こうくん奇遇ね、
今日バイトだったはずよね
どうしたの?」
姉さんが首を傾げる。
「あぁ言ってなかったですね
今日は、午前中だけだったんですよ」
「そうなんだ、
…それじゃこれからどうするの?」
「帰るだけですけど」
「そうなの?
フフ、それじゃよければ
ちょっと付き合ってくれない?」
「はい構いませんよ」
「そう?ありがとう」
孝介は、鈴の用事に付き合うことになり
二人で目的地へ歩く。
「それでどこに行くんですか?」
「んーこの近くでフリーマーケットが
開催されているらしいの
こうくん知ってる?」
「フリーマーケットですか?
はい知ってますよ数ヶ月に一回
休日二日使って開催されてますね。」
「こうくんは、行った事あるの?」
「えぇ、引っ越す前はちょくちょく、
色んな店があって結構楽しいですよ」
「フフ、そうなんだ楽しみ」
・
・
・
ガヤガヤ
「…人多いわね」
二人は、フリーマーケットに着いた。
フリーマーケットには、
人が大勢行き交っていた。
「そうですね、
二日目最終日なので余計にですね
…大丈夫ですか?」
姉さんの顔を見ると少し青ざめている。
「いえ…少し人の多い場所は苦手で、
まさかこれほど大規模で混雑してるなんて
思わなかったから」
(んーこれは、無理させない方が良さそうだな)
孝介は、鈴の様子を見てここは、帰った方がいいと思った。
「姉さん、無理しないで
よければ帰りましょう?」
姉さんは、フルフル首を横に振り
「せっかく来たんだし、
私は、大丈夫だから…ね」
「…でもこうくんがいれば大丈夫だから、
だから…ね」
姉さんは、こちらに手を差し伸べる。
(えっ!……これも姉さんの為だ
仕方ないか)
孝介は、自分に言い訳をつきつつ
恥ずかしながら姉さんの手を握る。
「…ん、それじゃ行こう?」
「……はい」
二人は、
手を繋ぎ人混みの中に入っていった。
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