思い出とこれから ②

「…………」


鈴姉さんの話を聞いた。


自分と別れた後の生活の事

祖父母の本性

祖父母から自分を守る為に行った事


孝介は、話を聞き何を言っていいか

分からなかった。


「…フフ、信じられないよねこんな話」


鈴姉さんは、弱々しく笑う


「私だってこうくんの立場なら信じられない

 …ごめんね」


俺は、目の前の姉さんに何を

言えばいいのだろう

…いや、そんなの決まっている!!


「信じますよ」


「えっ…?」


「信じます、俺は姉さんを」


「えっでも」


「確かに俺は、鈴姉さんの事疑っていました

 …でも、もうやめます。

 だって、俺の目の前にいる

 あなたの事を

 お姉ちゃんとしか思えないから!」


「こうくん…」


「だから俺は、姉さんあなたの事を

 最後まで信じ抜きます!!」


孝介は、決意のこもった眼差しで鈴を見る

そんな目で見られた鈴は、

下を向き…ポロッポロッと涙が落ちる。


「…本当に?」


「はい!」


「私、こうくんに嘘ついて」


「構いません!

 生きていれば嘘の一つや二つぐらい

 つく物ですから」


鈴は、ポカンとしていたが、

「フフ、なにそれ」


「笑いましたね、

 俺は、姉さんの笑った顔が好きなんです。

 その笑顔を見る為ならいくらでも

 頑張るし、信じ抜きますから」


「ッ!///

 …ありがとう」


鈴は、顔を真っ赤にして頭を下げる。


その様子を見ている孝介は、

我に帰り恥ずかしくなる。


「/// とっ!とにかくそう言う事なので

 アルバムの続きでも見ましょ!」


孝介は、必死に話題を変えようとする。

そんな孝介を見て鈴は、笑いながら。


「ねぇこうくん」


「はっはい、何ですか?」


「改めてありがとう」


「いっいえ」


「私、弟がこうくんで本当に良かったと

 思う」


「俺も鈴姉さんが、姉でよかったです」


「………」


「………」


「…フフ」


「…ハハ」


二人は、笑い合いながら二人は夜遅くまで

思い出を語り合った。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る