孝介と新しい新人バイト ②
「大体こんな感じわかった?」
「えぇ、大丈夫」
孝介は、今一通りの仕事を里紗に、
教えている。
「まぁ、里紗は時々手伝ったりしてたから、
わかってると思うけど」
「そうだけど、手伝っていたからって、
わかったフリしてミスしたくないもん」
「なるほどね」
(やっぱり、委員長するだけあって
真面目だね〜)
俺の考えてる事がわかったのだろう
里紗は、睨みつけてくる…怖い
「まぁいいわ
それで孝介…って何?」
「…呼び方気をつけなくていいの?」
「…ッチ、細かいわねそんなんだから
彼女もできないのよ」ボソ
「なっ!お前だって」
「何?私…彼氏いますけど」
「くっ!!」
(そっか里紗には、彼氏いるんだったな…)
「…あっ呼ばれてるから行ってくる」
里紗は、爺ちゃんの所に歩いて行った。
孝介は、
日菜姉以外で近い関係性(日菜の妹)
しかも同い年と言う事もあって、
里紗に対して一時期、
淡い思いも抱いていた。
そんな里紗が、
高校入ってすぐに彼氏ができたと聞いた時は
少し複雑な気持ちになった物だ。
そんな事を思い出してると
カランコロンと音が鳴り
喫茶店の扉が開いた。
「いらっしゃいませ何名様でしょうか?」
そこにいたのは、大学生ぐらいだろうか
ショートカットの女性だった。
「すいません、客ではなく」
「あっもしかして、今日来る予定の」
「梓さん!!」
振り返ると里紗が近づいて来た。
「里紗知り合いなの?」
「えぇ、取り敢えず
マスターの所に行きましょう」
「あぁそうだな、
それじゃえっと爺ちゃんじゃなかった
マスターの所に行きましょうか」
「はいわかりました。」
三人で、爺ちゃんの所に向かう
「爺ちゃん、新しいバイトの人が来たよ」
「おうそうか、
梓くんバイトに入るのは、
明後日からだったのにわざわざ来てくれて
ありがとうな」
「いえ、顔合わせも大事ですので」
カランコロン
「ごめんちょっと遅くなっちゃった」
「おおちょうどいい時にきたの
日菜ちゃんこちらに来なさい」
日菜姉がこちらに来る
「ごめんねマスター」
「日菜ちゃんいいんじゃよ
用事があったんじゃろ?」
「うんそうだけどせっかくだから、
こうちゃんと一緒に顔合わせしたくて」
「そうかそうか、まったく日菜ちゃんと
孝介は、仲良いの〜」
「えへへ〜」
日菜姉が照れている。
「さて、これでバイトの人間は揃ったな
それじゃ皆、知ってる人間も
いるじゃろうが挨拶してもらおうか」
爺ちゃんが挨拶する様に促す。
「それじゃわたしから…
こんにちは、わたしの名前は
梓と読んで下さいよろしくね」
(西宮?鈴姉さんと同じ名字だ)
「…こうちゃん見過ぎ…」
日菜姉がこちらをジトーと見ている。
…そんなにみてたかな?
「…それじゃ次は私で、
皆さん私の事は、知ってると思いますが
改めまして東条里紗と言います。
よろしくお願いします。」
「あれ里紗、梓さんの事しってるの?」
日菜姉が聞く
「えぇ知り合いよ、
それに元々このバイトに
誘ったのも私だし」
「そうなの!?」
「はい、ちょうどバイト探してて
それを里紗ちゃんに相談したら
ここを紹介されたんです。」
「それで、梓さんがやりたいって言ったから
マスターにお願いしたの」
「なるほどそう言う事か」
(なるほど里紗の紹介か…
だから爺ちゃんも
すんなり受け入れたのか)
爺ちゃんは、
実は新しいバイトを入れたがらない
歳も歳だしとバイト増やしたらと
説得をしていたが難色を示していた。
だから、今回新しいバイトを入れる事を
内心びっくりしていたが、
里紗の紹介だと聞き納得した。
爺ちゃんは、
日菜姉と里紗のお願いには、
めっぽう甘いのだ。
「うむ、この二人が新しいバイトだ
それじゃ続いて孝介!」
「うん、梓さんは初めまして
木沢孝介と言います。
ここのマスターの孫に当たります。
名前は、孝介と読んで下さい
よろしくお願いします。」
「うんよろしくね、孝介くん」
「じゃ次は私ね、
私の名前は東条日菜って言います。
そこの里紗の姉で、
こうちゃんの姉でもあります
よろしくお願いします」
「…?、えっとつまり三人は、
家族…って事?」
梓さんが混乱してるのが目にとれる。
「…日菜姉、梓さんが混乱してるじゃないか
梓さんあのですね、
日菜姉は、実の兄弟では無く
自分の姉代わりみたいな関係です」
「……うん、大体わかったわ」
梓さんは、大体関係性を理解したようだ。
「さて最後に私がこの店のマスターだ。
…ゴホン、それじゃこれから
皆よろしく頼むな!」
「「「「はい!!」」」」
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