夏休み前の学校
ガヤガヤ
「おはよう、今日は随分遅い出勤だな」
自分の席に座ると
秀助が話しかけてくる。
「まぁな、寝過ごした。」
「そうかい、それで大丈夫か?」
「あぁ、体調は一晩寝たらこの通り治った」
「…そっちの事じゃないんだけどな」ボソッ
「うん?」
「いや、まぁ治ったならよかったが」
「ちょっといい?」
孝介と秀助は、呼ばれた方を見ると
そこには、クラスの委員長がいた。
「どうした、委員長?」
「プリント回収してるんだけど」
「あぁ今持ってくる」
秀助が自分の席にプリントを取りに離れ
委員長と二人になる。
「ほら、孝介も」
「あぁ…」
孝介は、プリントを渡す。
「…あぁ、そういえば最近、
西宮先輩と仲良いわよね」
委員長は、不機嫌そうで言葉にトゲがある。
「今日も、仲良く二人で登校してたし」
「あぁ…そうだがなんで
そんなに不機嫌なんだ?」
「自分の胸に聞いてみれば?
あっ秀助くんありがとう
…それじゃ」
委員長は、戻ってきた秀助から
プリントをもらい早々に
別の場所に向かっていく。
「孝介、難しい顔をしてどうした?」
「いや、なんでもない」
・
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「こうちゃん!、お昼ご飯食べよう?」
昼休み、教室に日菜姉が来た
孝介は財布を持ち日菜の元に向かった。
「日菜姉わかったけど、
ちょっと購買寄らせて」
「あっ今日は、お弁当作って来たから
大丈夫だよ…いこ!」
日菜は、孝介の手を握り引っ張っていく
その様子を他の生徒達は、
興味と嫉妬のこもった目で注目する。
「ちょっ日菜姉!手」
「いいの見せ付けてるんだから」
孝介は、日菜に有無も言わせずに
連れて行かれた。
「とうちゃーく」
連れて来られた先は屋上だった。
「あれ屋上は、立ち入り禁止じゃなかった?」
「ふっふっふ、バレなきゃいいんですよ」
「日菜姉、ダメに決まってるじゃん!」
孝介は、強めに言う
「うっそんなに強く言わなくても」
「日菜姉は、生徒会長なんだから
こうゆう事は、ちゃんと守らないと」
「うんそうだね」
日菜は、しょんぼりする。
「…でも、日菜姉がこんな考えもなしに
行動するわけ無いと思うけど」
日菜は、目をキラキラしている。
「…こうちゃん
そんなにも私の事信用してくれて
嬉しい!ありがとう!!」
日菜は、孝介に抱きつく。
「ちょっ日菜姉!!
危ないから急に抱きつかないで」
「…急じゃなければいいの?」
日菜は、ニコリと笑う。
「ッ…///怒るよ」
「ニヒヒ照れてる。
…仕方ないな離れるよ」
日菜は、孝介から離れる。
「…ごほんそれで、何で屋上に来たの?」
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