狂気か愛情か③
鈴は、人の気配がしない公園に、
一人でベンチに座り考えていた。
鈴は、過去を思い出す為に
思考の海を泳いでいたが
突然笑い始めた。
「フフフフフフ…ああ…そうだった」
目には、妖しい光がこもっている。
「ハァ〜まったくダメね、
私ったらこうくんに
嫌われたくなくてつい、
我慢しちゃった」
鈴は、フラリと立ち上がる。
「我慢しちゃダメ、それで失敗したじゃない」
鈴はニヤリと笑い
荷物をまとめて手に持つ
「…さぁ行きましょう、
こうくんが待ってるわ♡」
孝介の元に向かおうと公園を出ようとすると
声をかけられる。
「鈴さん」
呼ばれた方を見るとそこには、
「…あぁ、秀助くんどうしたの?」
孝介の親友、堀越秀助がいた。
その顔は、どこか恐怖に歪んでいた。
「いや…あの」
「はぁ…言ったよね、
私たちは、ここでは他人
連絡は、スマホで…契約忘れた?」
「いえわかってましたけど、
あの…さっきの二人の会話聞いてしまって
大丈夫ですか?」
「あら心配してくれるの?」
「そりゃ、鈴さんは恩人ですし
孝介が関わる事ですから」
「フフ、…ちゃんと孝介くんの
親友してくれてるんだ」
「勘違いしないでください
確かに最初は、
鈴さんあなたの指示でしたけど今は、
本心から孝介の親友だと思ってます」
秀助は、真面目な顔でこちらを見る。
「そこは疑ってないわ
…それに、大丈夫よ
確かに日菜の言葉に言い返せなかったけど
…そのおかげで大事な事を思い出せたわ」
「その大事な事は、本当に思い出して
…いえすいません」
鈴が睨み付けると
秀助は、頭を下げた。
「まぁ安心しなさい
ただ…私がこうくんの事を愛してて
その事に素直になる事を
思い出しただけだから♡」
(それがやばいんだろう!!)と
思ったが秀助は、口を閉ざした。
「…っとそろそろ行かないといけないわ
それじゃ…何かあったら連絡お願いね」
「わかりました」
鈴は、その返事を聞くと
そうそうに背を向け歩き出し
公園から去っていった。
「ハァ…」
秀助が頭を上げる
「狂うほどの愛情か…
孝介……頑張れ…」
秀助は、
ただただ親友の幸せを祈る事しか
出来なかった。
こんにちは、
2.5章これで終わらせていただきます。
次から三章になりますのでお楽しみ下さい
三章は、ラブラブ?な章にしたいな〜と
思ってます。
それでは、これからもこの作品をよろしく
お願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます