孝介と連絡②
「ふ〜んふ〜ん♪
こうちゃんと一緒に帰るの久しぶりだね」
「そうだね、いつからだろう」
孝介と日菜は、二人で祖父の喫茶店に向かっていた
「ん〜と、こうちゃんが入学した
ぐらいに帰ったきりだからもう、
数ヶ月は、帰ってなかったんだね」
「まぁ、帰り道が違うからね」
「ムゥ〜」ガバッ
ほっぺたを膨らませた日菜姉が
抱きついて来た
「ちょ日菜姉!離れて!!」
必死に引き剥がそうとするが
一向に離れない
「いーやーだ!!
前は、嬉しそうにしてたじゃん」
「前っていつだよ!
もう俺たち高校生だから!!」
「高校生だから何?」
日菜姉は、こちらを見て聞いてくる
「いやだから、
もうさ…小さい子供じゃないし
日菜姉はその…」
「日菜姉は?」
「びっ美人なんだし、こう抱きつかれると
こっちもドキドキするって言うか」
「ニヒヒ、嬉し事言ってくれるじゃん
…しょうがないな〜
こうちゃんが興奮しても困るから」
ニヤニヤと笑いながら離れた
「なっ、そんな事」
「…でも嬉しかったよ
君に美人だって言ってもらって」
そう言って笑った日菜姉は、
何処か影があったけど美しかった
・
・
・
カランコロン
「こんにちは、マスター」
「爺ちゃん来たよ」
あの後二人は、ほどなくして喫茶店に到着した
「おお二人とも来たのか
思ったより早かったの」
「今日は、連絡事項だけだったから」
二人は、爺ちゃんに促されカウンターに
座らせられた
「それで、用事があったようだけど
何かあった?」
「うん?
ああそうだった、実は二つ用事があってな
一つ目は、これ」
爺ちゃんから一つの紙を渡された
「これは?」
「シフト表だ、夏休みが近いだろう
バイトは、どうするのか聞きたくてな
あっこれは、日菜ちゃんの分」
「ありがとうマスター」
(そうか夏休みかでも特に用事もないしな)
「爺ちゃん、シフトもっと増やしていいよ」
「いや夏休みだぞ、友達と遊びに行くとか
ないのか?」
「……こうちゃん」
日菜姉は、どこか悲しそうな視線を
向けてくる
「いやっ友達はいるから
そんな視線送らないでただ爺ちゃんの
手伝いがしたいだけだから」
孝介は、必死に否定する
「爺ちゃんも人手は、多い方がいいだろ?」
「まぁそれは、そうだが」
爺ちゃんは、渋い顔をする
「う〜ん…孝介の気持ちは嬉しいが
新しいバイトも入るから
無理せんでいいぞ」
シフト表を見ていた日菜が顔を上げる
「えっマスター新しいバイト入るの?」
「ああ、これがもう一つの用事だ
新しく入るのは、二人だ
一人は、日菜ちゃんの妹の」
「あっそういえば
新しくバイトするって言ってた」
「へぇ〜そうだったんだ」
(あの子が来るのか
…まぁなんとかなるだろ)
「それで爺ちゃんもう一人は?」
「もう一人は、大学生だ
名前は、なんていったかな
……あぁそうあずさくんだ」
「なるほどね、じゃ一旦持ち帰って
考えてみる」
「私も考えようかな、
生徒会も夏休みは、暇になるし」
「うむ、それでいい
…そうだ新作のケーキがあるから
食べていきなさい」
「えっ新作!!
食べたいこうちゃんも食べるよね?」
「ああいただこうかな」
その後二人は、新作ケーキに味わった
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