孝介とお昼ご飯 ②

孝介達三人は、生徒会室で、

お昼ご飯を食べていた


「モグモグ、それで

 日菜ね…先輩、何で自分をお昼ご飯に

 誘ったんですか?」


実際孝介が高校入学してから日菜から

誘われた事が無かった


「うん?まぁ

 こうちゃんも、高校入学したばっかり

 だったから、友達とお昼たべるだろうし

 どう誘えばいいかわからなくて

 遠慮してたの」


「だけどこうちゃんが、

 生徒会に入ってくれたから

 ならもう遠慮しなくていいかなって」


「なるほどね、日菜先輩

 …ってどうしたの?」


日菜は、頬っぺたを膨らせていた


「…こうちゃん何で、

 私のこと日菜先輩って言うの?」


「それは…」


「今は、生徒会じゃないんだし

 いつものように呼んで」

 

孝介は、チラリと鈴の方を見る

鈴は、それに気付きニコリと笑い


「いいんじゃない、日菜とそこまで

 


鈴から謎の威圧感が出ていた


「なっなら、……日菜姉」


「うんそれでよし!」


日菜は、笑顔を見せボキッ!!!


「「え?」」


孝介と日菜は、音が聞こえた方に視線を

向けたそこには、

箸を折りワナワナと震える鈴がいた


「…鈴ちゃん?」


「ギリッ!、

 大丈夫この箸少し古かったみたい

 確か割り箸あったよね貰っていいかな」


「うっうん」


鈴は、部屋に置いてある段ボールの中から

一つ割り箸を取り出して再び椅子に座った


「だっ大丈夫ですか鈴さん」


「…ねぇ孝介くん、

 私の事もお姉ちゃんって呼んでみない?」


「ちょっと鈴!」


「…いいじゃない一回だけだから

 ねっいいでしょ孝介くん」


「えっと〜」


「私、孝介くんに色々してあげてると思うけど」


(ぐっそれを言われると)


「…わかりました」


渋々鈴さんに向き合う

鈴さんは、どこか嬉しそうにだった


「じゃいきます……おねッ」


『こうくん』ビクッ


(なっ何で

 今思い出すんだ」


「………孝介くん?」


「あっいやすいません」


「…フフ、

 ってば恥ずかしいのね

 わかった、今回は勘弁してあげる」


「はは、ありがとうございます」


(何とか引いてくれたようだ)


「今……って…」


ん?日菜姉が何か呟いたようだ


「日菜姉?」


「えっ?なんでもないよ

 さっ早くご飯食べよう

 お昼休み終わっちゃうよ」


日菜は、慌てた様子で返事をする

その後三人は、どこかぎこちなさを感じながらご飯を食べた




(日菜姉…何言ったんだろう?)

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