日菜姉の追憶④ 【日菜視点】

……私が孝介くんを抱きしめてから数分たった、

孝介くんは、冷静になったようで顔を真っ赤にしていた


「うぐっ、ごめんなさい」


「もう落ち着いた?」


コクッ

孝介くんは、首を縦に振った


「よかった、

 …………ねぇ、孝介くん」


私は、優しく語りかける


「私の弟にならない?」


「え!?」


孝介くんは、驚いた顔でこちらを見る


「もちろん、血の繋がりもないから

 不安定な関係になるかもしれないけど

 私は、君の姉になりたい」


「でも、僕は…」


「大丈夫、私は君を一人にしない」


「っ!、…………本当?」


「本当」


「………でも………

 ……………うん……わかった」


ガバッ

「ありがとう!!」


「いたい、いたいから」


「あっ、ごめんごめん

 大丈夫?」


抱き締める力を緩める


「うん、えっとー」


「あっ、私の事は、

 お姉ちゃ、じゃなくてそうだ!!

 ひな姉って呼んで」


お姉ちゃんと呼ばせようとしたら

一瞬つらい顔をしたので変更した


「…ひな姉」


「うん私は、君のことをう〜ん、

 うん!こうちゃんって呼ぶね」


「……うんわかった」


「よかった、じゃこれからよろしくね

 こうちゃん」


「うん、よろしく……ひな姉」


「ニヒヒ、……はっ!」


不味いと思って慌てて口を抑える、


「……どうしたの?」


「ごめん、変な笑い方しちゃって」


私の笑い声は、独特で良くからかわれていて、だから自分の笑い声が嫌いだった


「……僕は、好きだよひな姉の笑い声」


「!?、あっありがとう」


好きだよと言う言葉と一緒見せたこうちゃんの笑顔に胸がドキドキしていた



ーなんでだろこうちゃんを見ると

 胸がドキドキする




……私は…

  弟ができたと同時に恋におちた


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