先輩と話し合い

ガチャ

「ただ今、帰りました。」


パタパタ

「お帰りなさい、孝介くん」


孝介は、日菜と別れてから

マンションに着くまでどうすればいいか

悩んでいたが、いい考えが思いつく訳もなく

結局、週末まで時間があるし

後で考えようと後回しにして帰宅した


「?、どうかした?」


「いえ、別に何もありませんよ」


「そう、じゃあどうする、

 あの…ご飯にする?」


鈴は、先日の事を思い出して少し赤くなる


「はっはい、ご飯にします。」


「わかった、じゃあ準備するから

 先に手洗いうがいお願いね」


そう言うと鈴は、キッチンにパタパタと歩いていく


「ハァー、どうやって切り出そう

 言い方間違えると角が立ちそうだからな」


孝介は、一度後回しにしようと考えて見たが

鈴の姿を見たら、悩んでいたことが

頭から離れずモヤモヤした気持ちで

洗面台に向かった

        ・

        ・

        ・

「「ごちそうさまでした」」


手洗いうがいを済ませた後

二人で食事を取ったが孝介だが

どうすればいいのか頭がいっぱいで

鈴との会話が繋がらず

どこか気まずい雰囲気になる食事なってしまった


「料理、美味しかったです。

 それじゃ片付けましょうか?ハハ」


孝介は、気まずい雰囲気にしてしまったなと

罪悪感を持ちつつ片付けを始めた

その姿を見ていた鈴は、


「孝介くん、お片付けした後お話しがあります」


「えっ!?」


「い・い・で・す・ね」


「はっはい」


鈴の迫力に押され

首を縦に振るしかなかった。




片付けが終わった後、

二人は、リビングに向かい

カーペットに、向かい合わせに座ったが

そのために、孝介と鈴が真正面に見つめ合う

状況になり

孝介は、恥ずかしくなり視線をキョロキョロさせる


「孝介くん?

………孝介くんこっちを見なさい!!」


鈴は、孝介の顔を掴み強制的に目と目を合わせた

「えっ\\\!?鈴先輩、えっとあの

 何でしょう」


「……話し聞いてましたか」


「すっすいません聞いてませんでした」


ジトーー、……ハァ

「ちゃんと聞いて下さい」


「はい、すいませんでした」


鈴は、顔から手を話し

コホン咳をする

「では、孝介くん

 ……何か悩み事でもありますか?」


「えっ?」


「孝介くん、

 気づいてないとでも思いますか?

 あんだけ思い詰めた顔してたのに」

「私に、その悩み話せませんか?」


「そっそれは……」


「…もしかして私も関係がある話ですか?」


「!!」


「やっぱり、

……孝介くん、迷惑かけるとか考えてない?

 大丈夫だよ全て受け止めるし

 怒りもしないからね

 だから私を信頼して」


鈴は、優しい眼差しで孝介を見ていた


「……わかりました」


孝介は、覚悟を決めてポツポツと話し始めた

勿論、日菜の事は、隠した方がいいと考え

家族と言う事にした


「あの、…家族がですね

 ちゃんと一人で暮らせているか

 気になっているらしくて

 それで、週末の休みに来るみたいで」


「……なるほど、つまりその時に

 私との関係を知られたくないと言うわけね」


ガバッ

「すいません!!

 でも、鈴先輩が嫌ってとか邪魔者とかでは

 無くてですね!!」



フフ

「大丈夫、優しいね、私が傷つかない様に

 考えてくれたんだね」

「だけど大丈夫よ、孝介くんの考えは、

 理解できるから心配かけたくないんでしょ

 家族の方から見ると

 見知らぬ女性が、孝介くんの部屋に

 入り浸ってる風に見えるから」


「鈴先輩、………すいません」

 

「いいの大丈夫、

 じゃ、週末までに孝介くんの家に置いてある私の私物は、全部持って帰るね」

「それと私は、週末は、実家に帰るとするよ」


「えっそれは」

それは、申し訳ないと言おうとしたが


「フフ、大丈夫

 元々一度帰ってこいと言われててね

 丁度良いタイミングだよ」


「そうなんですか?」


「うん、だけど孝介くんが心配だわ週末

 ちゃんとご飯食べれる?」


鈴が心配そうに見ている


「それは、大丈夫ですよ、一人でも食べれます」


孝介は、最悪インスタントもあるし大丈夫と

思っていたが

鈴には、お見通しな様で


「インスタントとかダメだからね

 もしそうなら、お説教だからね」


「………」


「返事は、わかった?」


「……………はい」


孝介は、頷くしかなかった





 

 

 












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