孝介とバイト

「今日は、これで終わりだ部活のやつは、

 頑張れ

 帰宅部は、寄り道するなよ」


放課後

担任の言葉をかわきりに

教室は、騒がしくなった


「孝介、バイト頑張れよ」

 


「あぁ、また明日」


友達と挨拶をしたのち

下駄箱に向かい靴に履き替え

バイトに向かった


ピコン

「うん?」


『ごめーん、ちょっとバイト遅れそう』


「わかった、了解っと」


さて、行きましょうかね






学校から歩いて数分の所にバイト先の

喫茶店がある

カランコロン

店に入るとそこには、

昭和チックな雰囲気の風景が広がっており

その中のカウンターに佇む

この店のマスターが話しかけてくる


「おう、孝介来たか」


「うん、

 あっ今から準備するから」


「あぁゆっくりでいいぞ、今お客さん少ないから」


そうこの喫茶店、祖父が経営している店なのだ

孝介は、手早く準備を済ませカウンターに向かった


「爺ちゃん、連絡きたけど今日遅れるらしいって」


「うん?そうか、あの子は、

 忙しいのだからわざわざ手伝って貰わなくても構わないのだがな」


「まぁまぁ、好意で手伝ってくれるんだから」


「そうだな、こちらも実際助かってるからな」

「孝介、これ2番テーブルに」


「了解」


お盆にケーキとコーヒーを乗せて2番テーブルに向かった


「お待たせしました、こちらケーキセットになります」


「ありがとう」


「いえ、ごゆっくりお過ごしください」


ペコリとお辞儀をしてカウンターに戻った






仕事を少しして

「孝介、そういえば学校はどうだ」


「うーん、特にこれといって普通」


「つまらんな、彼女ができたとかなんかないのか」


「ないよ」


「ハァ、恋したくないのか、もうその年で枯れてるのか?爺ちゃん悲しい」


「枯れてねぇよ!!

 機会がないだけだよ」


「機会ってのは、待っててもくるもんじゃない、自分で作るだ。」

「どうだ?あの子なんてどうだ

 美人で性格もいいし」


「いや、ひ〈カランコロン〉っと

 いらっしゃいませ」


孝介は、開いたドアに目線を向ける

そこには、

栗色のショートカットの髪で

星見高校の制服をきた美少女が

入って来た


「ごめんごめん、遅くなっちゃった」


「大丈夫だよ、








…………そこには、

星見高校生徒会会長、

東条 日菜の姿があった


「そう?ありがとう

   ………




 

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