孝介と学校

ピコン


「う〜ん」


朝、孝介は、スマホの音で目が覚める

スマホを見ると鈴先輩からだった

『孝介くん、おはよう

 起きれてる?』


『はい、今起きました』


『そう、

良かった遅刻しないようにね?』


『はい、わかりました』


鈴先輩に、返事を送った後ベットから

起き上がり寝ぼけながらも

身支度を整えようとする


「あぁ〜眠い」


孝介は、洗面台に向かい顔を洗う

徐々に意識が覚醒してくる


ピコン

「ん?」


『ごめんね、本当は一緒に登校したかったんだけど、生徒会の仕事があったから』


ーーイヤイヤ

鈴先輩と一緒に、登校した日には、

学校中の男子生徒から恨みのこもった視線に

針の筵状態になる事間違いなしだ


『気にしないでください、大丈夫ですよ』


というか、連絡先知ってて朝起こしてもらったってことだけでやばいな

絶対に、知られちゃだめだな

         ・

         ・

         ・

その後制服に着替えて登校した

自分が、在籍している

星見高校は、文武両道をスローガンにしているため、

学校に着いてからは、運動部の朝練の音が響いていた、

ただ孝介は、帰宅部なので関係ない為

頑張ってるな〜と思いつつ

自分のクラスに向かった

「あれっ?おはよう

 今日は、早いな」


「あぁ、おはよう秀助しゅうすけ

 今日は、早めに起きたんだ」


教室に入ると

自分の親友である、帰宅部の

堀越 秀助ほりこし しゅうすけが話しかけてきた


「ふーん、あっそうだ今日の放課後遊ばね」


孝介は、申し訳なさそうに

「ごめん、今日バイトだわ」


「ふーんそっか、ならさ

 …お詫びにノート見せてくれない?」


秀助が手を合わせてお願いする


「…チッ、

 何がお詫びだ、最初からそれが目的だろ、

 ……ほらっちゃんと返せよ」


「サンキュ、でも遊びたかったのは、本当だぜ」


そんな話をしていると、

廊下のほうが騒がしくなった

うん?と廊下を見ると

秀助が言う

「あぁ、我が星見高校が誇る

 生徒会長 東条日菜

《とうじょうひな》先輩と

 副会長の西宮鈴先輩だな」


廊下を東条先輩と鈴先輩が歩いて行く

その時、鈴先輩がこちらを

チラッと見てニコッと笑顔を見せたように見えた


「おっおい、今西宮先輩がこちらを見て笑わなかったか?」


「あぁチラッとだがな、秀助なんでそんなに、興奮してるんだ」


「ハァ!!お前マジで言ってんのか?」

「あの西宮先輩だぞ、

 光の聖女事、東条先輩に並ぶ美女

 氷の美女、西宮先輩だぞ」


「なんだその厨二病みたいなあだ名は」


「そんな事は、いいんだよ

 クールで冷静沈着、

 数多の男子の告白を絶対零度の視線と

 鋭い刃のような言葉で、

 撃沈させてきた

 あの先輩がこちらを見て

 笑ったんだぞ興奮するだろ」


フ〜ンそんなものかと思いながら

孝介は、先輩たちがいなくなった廊下を見ていた





それにしても、鈴先輩の学校での評価を

聞いて違和感を感じていた

だって、マンションの時は、すごく優しかったよなと

 

 








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