姉と弟の不思議な関係② (鈴視点)

「じゃ、おやすみなさい」


「はい、鈴先輩おやすみなさい」


ガチャ、バタン

鈴は、孝介と別れ自分の家に帰った


「フウ、良かった

 毎日ご飯を作れるようになったし。」


鈴と孝介は、

あの後ご飯を作る条件を決めた

1、ご飯を作って貰うのは、基本夕ご飯だけ

2. 夕ご飯を別に食べる時は、連絡する

3. 食費に関しては、孝介が多めに払う

 (最初は、鈴が渋っていたが説得した)


「フフ、それにしても

 昔と変わらず可愛かったな♡

 カップ麺のストックが見つかった時の

 コウくん、

 悪いことしてそれを必死に隠そうとしてた

 小学生の頃と変わってなかった」

「でも、ちょっと悪かったかな?

 見つかるように仕向けたんだから」

        

実は、鈴が掃除をしていた時に

ストックは、見つかっていた


「あの時は、どうしようか悩んだわ」


「勝手に捨てるわけにもいかないし、

 かと言ってそのまま無視するなんて、

 論外だし」


「だから、わざとキッチンの洗剤の中身を空にして替えを取らないといけないようにした、あれは、上手くいったわ」


フフと笑いながら、脱衣所に向かい服脱ぎ

風呂に入った


ザバー

「フウ〜、でも良かった、

 あのままあの食生活をしてたら、

 絶対体壊すもの」


鈴は、このマンションにから、孝介の食生活を心配していた


「コウくんは、いつも弁当やカップ麺ばっかり買ってたし、捨てたゴミの中からも自炊してた後が見れなかったから」

「でも良かった、これからは、私が作るから」


鈴が嬉しいそうに笑う


「でも本当は、朝ご飯も昼ご飯も作りたかったんだけど、私も生徒会の仕事があるし

………辞めようかしら?」


鈴は、真剣に考える

「そうだ、生徒会と言えば、

 日菜ひなあの子、許さないわ!

 私に変なこと教えて!!

 赤っ恥をかいたわ

 明日覚えてなさい」


食事の時言った

ご飯にする、お風呂にするを思い出し赤くなる

ザバッ

「とっとにかく、明日も頑張ろうコウくんに、

 受け入れてもらえるように」


鈴は、風呂からでた後

身支度を整えて早々に眠った

        ・

        ・

        ・

        ・

        ・

その夜鈴は、悪夢を見た

入学式の時、孝介に再会したあの日の事を



あの日私は、生徒会の仕事で入学式の準備をしていた。


「やっと終わったわ」


新入生のクラス分けの張り紙を貼っていた


「はぁ、人が足りないわねうちの生徒会は」


と愚痴りながら新入生の名前を見ていた


「っ!!」


その中で見たことのある名前があった


    


「コウくん……、コウくんだ!!」


コウくんだ、あの幼い時別れたきり会えなかったコウくんに会える


鈴は、はやる気持ちを抑えて

入学式を待った


その後入学式が始まり

孝介の名前が呼ばれる


あぁ、コウくんだ、あんなに大きくなってるけど何処か子供時の面影を持っている


入学式は、順調に進み終了した


コウくん♡コウくん♡

鈴は、孝介の元に向かう

嬉しい離ればなれになった弟と話せるのだ

胸がドキドキする


孝介の元に近づく

すると孝介は、

男子と会話している


「なぁ孝介、お前兄弟とかいるのか?」


いるよ♡後ろにお姉ちゃんがいるよ

コウくん会いたかッ


「……いないよ、ずっといない一人っ子」









……………………え?








 

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