催眠アプリを手に入れた少年は悪用しようとするが…

平凡で彼女のずっといない真崎甲斐は、催眠アプリを手に入れる。それは、使いたい人の前で起動すると解除するか一定時間が経つまで催眠状態になるアプリだった。甲斐は学校の女の子達にアプリを使うのだった、というストーリー。催眠アプリでいやらしい事はできるが、童貞を捨てられる事はなく。その女の子が抱える問題を解決してあげるために奮闘するというのが、読んでいてスッキリする。催眠アプリも対象者の深層心理に影響を与えるため、催眠状態の時にした行動が重要になってくるという縛りがあるが、甲斐は女の子に対して優しいため、女の子達が催眠状態の時も、催眠が解けた状態の時も、好意を露わにしてくるという変化が面白い。そして、二章では、メイン3人の女の子達は好きである感情が催眠を凌駕し、甲斐が催眠アプリを使っている事を知ってしまう。そして、それぞれ甲斐と一線を越えるのだが、前の催眠アプリを手にした男との違いが明確になっていて、面白い。最終的に、関係を持つ女の子は7人になり、甲斐は催眠アプリに頼らなくなり、アプリはなくなってしまう。しかし、女の子達との関係は変わる事なく、大学に進学した甲斐が女の子達と暮らすところで終わる。まごう事なきハッピーエンドであり、読後感も良い。

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