3、数年後

俺達の決意

最終話 記憶の片隅に

あの日から何年経っただろうか。

俺は思い返しながら.....目の前の花苗を見る。

花苗は笑みを浮かべながら俺を見ていた。

それから俺達は全ての結婚式の行事を終えてから。

そのまま萌達を見る。


「お疲れ様♪」


「.....おう」


目の前の萌達は笑みを浮かべながら此方を見ている。

萌もみんな.....だが。

可愛い服を身につけている。

俺はその姿を見ながら先程まで花嫁姿だった花苗を見る。

花苗は笑みを浮かべながら俺を柔和に見ていた。


あの日、花火大会が行われてからその場で全員に俺は、花苗が好きだ、という感じで宣言した。

反発もありそしていざこざもある。

その為に色々あったが.....まあ最終的には良かったと思う。


「今日の結婚式.....なかなかナイスで良かったじゃん?アハハ」


鳥居はそう言いながら笑みを浮かべる。

俺はその鳥居に、有難う、と言う。

新居島もそうだが.....頷く。

まあ本当に困った事もあったが。

取り敢えずは良かったと思っている。


「私は.....色々と打つかる事があったけど良かったと思っている。.....それが花苗ちゃんの為にならないとも分かったしね」


「そうだね。新居島さん」


鳥山はそこそこな笑みを浮かべながら新居島を見る。

新居島も頬を掻きながら、まあそうね、と言いながら答える。

俺はその姿を見ながら.....苦笑する。

そして横の花苗も苦笑いを浮かべていた。

でも結婚式本当に良かった、と笑顔を浮かべる萌。


「.....私的には衣装がもうちょっと可愛かったらなぁ」


「ケチをつけるなお前」


「アハハ。冗談だよ」


「もー。萌ちゃんったら」


俺達は苦笑いを浮かべながら顔を見合わせる。

それからクスクスと笑った。

その様子を感じながら、なあみんな、と話を切り出す。


するとみんな俺を見てきた。

俺はその姿を見ながら花苗と共に頷く。

それから、結婚式の会場を出たらな。丘の上で写真が撮りたい、と言う。

その提案にみんなは、分かった、と頷いた。


「.....まあ写真を一緒に撮るのは嫌なのもあるけど」


「貴方が言うなら仕方がないね」


「.....そうだね」


そんな会話が成り立つ。

俺は、やれやれ、と思いながらそいつらの姿を見る。

すると萌が、でもいきなりどうしたの?、と聞いてきた。

その言葉に俺は、ああ。えっとな。ちょっと撮りたいって思ったから、と答える。


「もしかして私達に配慮してくれたの?」


「.....まあそうだな。.....まだまだいざこざが続いている感じがしたからな」


「.....いざこざって言うか


「.....まあ.....捻じ曲がっている感じだね」


新居島と鳥山は顔を見合わせてから首を振る。

俺は、まあまあ。取り敢えずみんな集合してくれ。用意出来たら行くから、と告げてから、30分後ぐらいで良いか、と告げる。

りょーかい、とみんなは返事をした。


「.....じゃあ30分後に。トイレ休憩だね。先ずは」


「そういう感じだ」


「分かりました」


それから俺達は解散した。

そして俺はトイレに向かったり。

頭を下げて回ったりした。

色々な集まってくれた人達に、だ。

すると.....目の前に夫婦がやって来た。


「.....嵐山さん.....」


「今日はおめでとうな日だね」


「.....そうね。あなた。本当に良かったわね」


「.....有難う御座います。嬉しく思います」


佳奈もきっと喜んでいると思う。

その為に写真も持って来たから、と写真立てを見せてくる嵐山さん。

俺は幼い佳奈が写っているその写真を見ながら笑みを浮かべる。

そしてゆっくり頭を下げた。

それからふと、みなさんも集めようかな、と考えた。


「.....あの。嵐山さん」


「.....はい?」


「.....その。この後は時間がありますか。.....是非とも付き合って欲しい部分が御座いまして.....」


「.....構わないが.....何かな?」


「はい。皆さんと一緒に写真撮影をしたくて.....」


嵐山さんは目を丸くする。

だが次に柔和になって、そうか。それはきっと良い思い出になるだろうね、と笑顔を浮かべる。

それから、じゃあとっておきを準備しないとね。あなた、と奥様も言った。

俺はその言葉に頭を下げてから。


そのまま.....色んな人達に挨拶をして回った。

それから丘の上にみんなを集める。

それぞれの思いを抱えながらだが、だ。



「でもみんなを集めるなんて思ってなかったな」


「.....そうだな。結局成り行き上.....こうなったかな、的な感じだ」


「うん。でも全然構わないよ。アハハ」


「でもこういうのって楽しいよな」


「うん。とっても楽しいと思う。.....だって君と一緒だからね」


俺達はそんな会話をしながら。

そのままみんなを集合させてから。

嵐山さんなども集合させて背後を見る。


そこには青空に海という絶景が広がっていた。

それをバックに立っているみんな、という形だ。

その光景を見ながら俺は笑みを浮かべる。

それから用意した写真機を取り出す。


「.....思い出に残る.....か」


「どうしたの?隆」


「.....何でもないよ。花苗。ただ.....少しだけ指が動かないかなって」


その一言を話すと花苗は俺の手を支えてくれた。

それから笑顔を浮かべて写真機の三脚を組み立てる。

そして.....そのまま写真機を乗っける。

俺は手際のいいその姿を見ていると花苗は手を広げた。


「.....行こうか。隆」


「.....そうだな。.....花苗」


そうしてから俺達は写真を撮った。

それから何枚か撮ってから。

記録に残った写真を見てから。

俺と花苗はクスクス笑った。


「.....何じゃこりゃって感じだね」


「.....アハハ。でも個性があるよな」


みんなおふざけな感じだ。

だけどこれもまた記録。

大切な思い出だ。


そうは思わないか佳奈。

俺は思いながら.....空を見上げる。

そして姉ちゃんがやって来たりした瞬間に風が吹いた。


fin

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

自称ヤンデレだと言うポンコツ幼馴染と自称メンヘラと言うポンコツ後輩が俺に迫って来るんですが(大幅改訂版) アキノリ@pokkey11.1 @tanakasaburou

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ