第18話 テストの打ち上げ
そして何日か経過して.....遂にテスト当日になった。
俺は2人への祈る気持ちを込めながらテストを解く。
それから期末考査は予定通り終了した。
そして俺達は打ち上げという事でファミレスにやって来る。
「カンパーイ!」
「なんくるないさー!」
「使い方が違うけどな」
俺は額に手を添えながら2人を見る。
花苗は、てへぺろ。でもそうなの?、と言ってくる。
なんくるないさーは沖縄の言葉で大丈夫って意味だぞ、と教える。
すると花苗は、そっか、と笑みを浮かべる。
八重歯を見せながら笑顔で、だ。
全くコイツは。
また可愛らしい笑みを浮かべやがって。
「そこ!イチャイチャしないの」
「.....いやしてない。.....そもそもお前はどうなんだ?萌。テストの結果は」
「結構.....解けたよ?お陰様だね」
俺は、そうか、と安心する。
それから花苗を見る。
花苗も、頑張ったよ、と言ってくる。
そしてピーンと何かを思い出した様に、なんくるないさー、と言った。
俺は苦笑する。
「でもお前ら。よく頑張ったな本当に」
「有難う。隆のおかげだね」
「そうだねぇ。隆っちのお陰だよ」
「俺は殆どコツを教えただけだ。全てはお前らの努力だよ」
よく頑張った、と言いながら俺は笑みを浮かべる。
花苗と萌は恥ずかしそうに、エヘヘ、と笑顔を浮かべる。
すると料理が運ばれてきた。
フライドポテトとかナゲットとかフライドチキン。
所謂、ジャンクフードだ。
「やっぱりこういう時にはジャンクフードだよね」
「.....まあそうだが.....注文し過ぎだろ」
「お金貯めてたから。アハハ」
「あっしも出すっす!」
「お、おう。なら良いが.....」
俺は苦笑いを浮かべながら2人を見る。
それから2人は真剣な顔になる。
そして俺を見てきた。
な、何でしょう。
「.....隆。有難う。本当に」
「今日はその為に呼んだのもあるよぉ」
「.....そうなのか。それで.....」
「うん。感謝祭みたいな」
「.....いや。スーパーとかじゃないんだから」
アハハ、と笑顔を浮かべる萌。
それからクスクスと笑った花苗。
俺はその2人を見ながらまた苦笑して、冷めないうちに食うぞ.....ってか俺も払うぞこれは。2000円ぐらいはいってるだろ確実に、と言うが。
2人は、ダーメ。今日は隆への感謝の気持ちの感謝祭だから、と言う。
「.....隆。素直に受け取って」
「私達の気持ちだから」
「.....全くな。どうしようも無い奴らだ」
だけど俺は心からい嬉しかった。
その気持ちが、だ。
俺は思いながらそのまま食べる。
やはり美味いな、と思うが今日は更なる美味さがあった。
まあそうだよな。
コイツらが居るから、だ。
☆
「鳥居さん.....本当に大変な人だよね」
「.....いきなりどうした?」
食事をしているとそんな事を切り出した。
萌が、であるが。
俺達は食事の手を止めて見る。
すると萌は、だってそうだと思わない?彼女.....色々なものを失って.....それでも宗を助けようとしているから.....凄いって思う、と感心する。
「この前の話を聞いて思ったの」
「.....ああ。そうなのか」
「.....だね。萌ちゃん。私も思うよ。隆っちを助けてくれる.....良い先輩だって」
「アイツも喜んでいるんじゃないかな。今きっと」
俺はそんな事を言いながら笑みを浮かべる。
そうしていると、呼んだかね?、と鳥居が顔を見せた。
俺達は驚きながら、何しているんだ、と聞く。
すると鳥居は、君達を見掛けたからねぇ、と笑顔を浮かべる。
「私も混ぜて下さいな」
「.....おう」
「じゃあ4人でパーティだね」
「そうだねぇ」
そんな会話をしながら俺達は笑み合う。
その際に鳥居が、所で.....何だか花火大会に行くって聞いたけど.....私も一緒に行っていい?、と言ってくる。
俺は、あー。それな。赤点回避しないと無理なんだ、と説明する。
「ああ。そうなんだー」
「だからまだ決まった訳じゃないけど.....でも来るなら来ていいぞ」
「そうだね。もし行くなら.....佳奈ちゃんの妹ちゃんも呼んで良い?」
「そうだな。行くなら大勢が楽しいだろ」
考えながら俺は鳥居を見る。
鳥居は、何だか美穂ちゃんも計画があるみたいだしね、と言ってくる。
何の計画だ?、と思いながら鳥居を見ると。
鳥居はニヤッとした。
「内緒」
「.....お前。悪い事はすんなよ?」
「フッフッフ.....」
鳥居はニヤニヤしながら俺を見てくる。
全くな.....、と思いながら居ると。
鳥居は食事をしている2人を見る。
それからこんな事を言った。
「2人は隆くんが好きなんだよね?」
「ブハ!」
「ゲホォ!!!!!」
いきなり何を言い出すんだ。
噴いてしまったわ。
俺は思いながら鳥居を見る。
鳥居は、実は私は応援しようと思ってる。2人の恋を。波瀾万丈かもしれないけどね、と言い出した。
「だから.....頑張って」
「.....鳥居さん.....」
「.....有難う御座います」
俺は驚きながらも。
穏やかな表情になる。
それから3人を見ていた。
まだ.....俺には無理だけど。
いつか.....好きになる日が来るのかな。
コイツらを、だ。
考えながら俺は口角を上げた。
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