第6話 萌、髪を切る事にする

姉ちゃんは児童福祉で働いている。

つまり簡単に言えば子供が好きなのである。

俺はその事は.....本当に尊敬している。

いくら最低でも。

そんな事を一生懸命にやる姉を嫌いになる奴は居ないだろう。


俺は思いなが夜になって風呂に入ったりして自室に戻り。

それからラノベを読んだりする。

ラノベはええぞ。

簡単に言えば息抜きになるから、だ。


「.....これは面白いな。新入りの作家の様だが.....」


俺は呟きながら顎に手を添えて寝っ転がって読書をする。

そうしているとメッセージが入った。

そのメッセージは萌からだ。


萌はニコニコのスタンプを押して、今日は有難う、と送ってくる。

そんな萌に、頑張ったな、とスタンプを送る。

萌は、頑張ってないよ。隆が頑張ったんだよ、と送ってくる。

俺は赤くなった。


「.....そんな事は無い.....ぞ、と。よし」


(ううん。隆。本当に有難う。私みたいな馬鹿を教えてくれて)


(お前は馬鹿じゃないぞ。それに花苗もな。.....俺はお前らの事は最高と思っているから)


(殺すよ?そんな小っ恥ずかしい事)


(そういう時に使うもんじゃ無いけどな)


俺は苦笑しながらメッセージを見る。

そうしていると、そういえば隆。私、今度おすすめアニメ観たい、と送ってきた。

俺は、どういうのが良いんだ、と送ると。

恋愛ものかなぁ、と送ってくる。


(つまり婚約破棄的な?)


(違うよ。ラブコメとか)


(ああ。そっち系。美少女の裸とかあるんだが大丈夫なのか。あれ男向けだから)


(今更裸で赤面しないよ。アニメオタクに汚された.....汚されたんだから)


(なんて事を言うんだお前は。ふざけんな。別の意味に答えられるぞ)


(だってそうでしょ?隆。私をあんな事やこんな事.....)


コラァ!!!!!、と一気に起き上がる。

何て事を言ってんだコイツは!!!!!

俺は思いながらガンガンとメッセージを書いてから。

それから送信する。


(お前な。冗談でもキツイわ)


(アハハ。そうだね。今日も花苗ちゃんのパンツ見たけど何の反応も無かったしね)


(あの状況下で何を言えと。ふざけんな)


俺は盛大に溜息を吐きながら。

そのままメッセージを待つ。

すると萌は、ねえ。隆。私達の絆って本当に深いよね、と送ってくる。

今更それか?、と思いながらメッセージを送る。


すると、でもいくら絆が深くても負けられない戦いもあるんだ。今がその時なの、と送ってくる萌。

これから先も迷惑を掛けるかもしれないけどゴメンね、とも。

え?これって何だってんだ?


(その時が来たら話すからね)


(??? 分かったが)


(何でこんな事を突然言ったかって言えばね、その。なんか自分の得意分野とかどんな事があるのか今日、隆に勉強を色々と教わったし思い返したらそうなったの。それで書いた)


(ああ。そうなのか。それで書いたんだな)


(うん。私、馬鹿だから考えたくなったから。こんな馬鹿でも得意な事無いから)


(そうか。えっとな。お前の得意分野はムードメイカーだ)


俺は思いついた言葉を送る。

すると目を丸くした様にスタンプが来た。

目が丸くなっているウサギのスタンプ。

苦笑しながら俺はメッセージの続きを書き記す。


(お前のムードメイカーと家事力は高いぞ。本当にな。だから色々な事を気にする事は無いんだぞ)


(でも料理も出来ない様な馬鹿な女の子なんだよ?それって嫌じゃない?)


(お前な。何でそこまで浸るのか分からんが俺は嫌いじゃないぞ。そういうの。確かに俺を小馬鹿にして来るのは許せんがそれでもお前は明るく誰にでも接せれるだろ)


(うわ。隆って相変わらずキモいね)


(殺すぞ!!!!!)


(アハハ。まあ冗談だけど。でもその。有難う。恥ずかしいけどね)


全くコイツは、と思いながら笑顔を浮かべている様なスタンプを送ってくる。

俺はその姿の見ながら、そんなに悲観的になる必要は無いんだぞ、と送る。

それから苦笑した。

お前は笑顔が満載の女の子で優しい女の子だ、とも送る。

あう。も、もう良いから!!!!!、とメッセージが飛んでくる。


(恥ずかしいって!)


(ハハハ。お返しだ)


(もー。隆の意地悪)


(ハハハ)


そんな感じで会話していると。

えっとね。私.....髪の毛を切ろうかなって思うの、と言ってくる。

俺は、そうか、と笑みを浮かべてメッセージを送る。

すると、短髪にしようかって思う、とも来た。

え?


(隆って短髪が好きでしょ)


(そ、そうだが。確かにそうだが何で俺に合わせる)


(そ、それに短髪の方が動き易いからね。アハハ)


そ、そうか、と言いながら俺はホワホワと思い浮かべる。

それから肩までの短髪の萌を浮かべながら赤面した。

それはそれでマジに赤面せざるを得ない。


だってそうだろう。

萌の短髪なんて初めて見るし。

そんな言い方ってのも。


(ヤンデレだしね)


(関係無いけどな)


俺はジト目で見ながらもクスクスと笑う。

それから、萌。短髪も似合うよ。きっとな、と送る。

そしてスタンプを送る。

すると萌は、有難う。隆、と送って来た。


(近所の美容室に行ってくるね♪)


(そうか。まあ気を付けてな)


そうメッセージを送りながらそこでメッセージを切る。

それから、短髪、か、と思い浮かべた。

佳奈も短髪だった、と思う。


最後は.....薬で短髪じゃないといけない感じだったけど。

俺は思いながら.....写真立てを見る。

それからまた苦笑した。

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