5 ルーファス、ふたたび
「『賢者の石』を持ってるってことは……闘神の塔を制覇したんだね?」
ルーファスが目をキラキラさせて歩み寄ってきた。
「久しぶりだな、ルーファス」
「あ、ガーラくんか。君、すごいね。そのアイテムを手に入れるなんて」
「私一人の力じゃない。仲間とともに塔に挑んだんだ」
説明する私。
「最後のフロアボスに関しては、ほとんど彼の独壇場だったけどね」
と、ナターシャ。
「それはそうと、お久しぶりね、ルーファス。また会えて嬉しいわ」
言いながら、彼女の頬が赤らんでいる。
ん、もしかしてナターシャはルーファスのことを――。
「えっ? えっと……」
ルーファスが首をかしげた。
「……誰だっけ」
「忘れられてた!?」
素直な彼の言葉にナターシャはショックを受けたようだ。
「……こういうときは覚えているフリをするものじゃないか?」
私は小声でツッコミを入れた。
しかも、ナターシャはルーファスに惚れている素振りがあるというのに。
まあ、私も恋愛面に関しては本当に鈍感を自負しているし、偉そうなことは何も言えないのだが――。
「え、そういうものなの?」
「おそらく」
「じゃあ、今からでもフリしたほうがいいかな?」
「さすがにもう遅いだろう」
などと私たちは耳打ちし合っていた。
ナターシャはまだショックを受けたままのようだ。
「で、僕に会いたかった理由は何かな?」
たずねるルーファス。
「まずナターシャたちから先にどうだ?」
私はナターシャたちの方を振り向いた。
「いえ、あなたが先でいいわよ。塔を制覇できたのは、あなたの力なんだから」
「ああ、ガーラ殿が一番でいいと思う」
「うむ」
「ああ」
と、ナターシャをはじめ魔術師たちが賛同してくれた。
「では、私の用件から伝えさせてもらうとするか」
私はルーファスに向き直った。
***
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