24 謎の装置
「ようこそ、最上階へ」
ヴ……ンッ。
羽虫がうなるような音とともに、人型のシルエットが出現した。
塔内で一度であった、あの騎士だ。
「君は――」
確か、みずからを『案内人』だと称していたな。
「ここまで来たことに敬意を表し、名乗ろう。我が名は『ネヴィル』」
騎士が名乗った。
「ガーラだ」
「知っているさ。『武神』の二つ名にたがわぬ強さ……見事だった」
ネヴィルが私を称える。
「この装置のために、不完全な力しか発揮できないというのに……大したものだよ、お前は」
「装置……?」
「これは『転生』のための装置だ」
「何? では、これが――」
ネヴィルの言葉に驚く私。
そうだ、きっとこれは――私が、この少年の体に生まれ変わる原因となった代物だ。
「ねえ、さっきからなんの話をしているの?」
ナターシャがたずねた。
「独り言? それとも……私には見えないけど、誰かいるのかしら」
「見えない……?」
すると、ネヴィルの姿は私にだけ見えるのか?
「ふむ、少し場所を移そうか」
ネヴィルはぱちんと指を鳴らした。
次の瞬間、周囲の風景が切り替わっていた。
どこまでも続く草原。
そのはるか先に巨大な神殿が見える。
「あれはヴァルファリア神殿。話はそこでしよう」
言ってネヴィルが口笛を吹く。
ひひいん。
いななきとともに真っ赤な馬が出現した。
その足は八本ある。
「乗れ。神殿まで案内する」
ネヴィルは馬に飛び乗り、私に手を差し出した。
その手を握り、彼の後ろに座る。
「この馬は速いぞ。振り落とされないようにしろ」
「ああ」
だんっ!
八本脚の馬が駆けだした。
言葉通り、すさまじいスピードだ。
地平線の先にある神殿がグングン近づいてくる――。
***
〇『いじめられっ子の俺が【殺人チート】で気に入らない奴らを次々に殺していく話。』
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