6 10歳の体での戦い方
くおおおおんっ。
甲高い声を上げてフェニックスが無数の火球を放つ。
身にまとう炎をそのまま火球の形に変えて撃ち出したのだ。
数はおよそ百。
高速で飛来する火球の雨を、私は回り込みながら避けた。
「な、なんだ、あのスピードは……!?」
後方からナターシャの驚きの声が聞こえた。
「本当に人間か……!? しかも、あんな子どもが――」
「ガーラ殿の力はまだまだこんなものではない」
「なんでドヤ顔なのよ、シュナイド」
「師匠の代わりに俺がガーラ殿を誇っているのだ」
……いや、私は師匠になった覚えはないぞ。
それはともかく。
一か所にとどまっていると狙い撃ちされるし、爆風で他のメンバーが吹き飛ばされかねない。
位置関係を計算しつつ、私はおよそ半周ほどしてフェニックスと向かい合う。
「はあっ!」
まっすぐに正拳突き。
その風圧はそのまま砲弾と化してフェニックスに叩きつけられる。
そう、直接触れなくてもこうやって攻撃すればいいだけのことだ。
くおおおおっ……。
フェニックスが苦鳴を上げる。
このまま押し切る――。
私はさらに拳圧攻撃を放とうと構える。
その瞬間、視界が突然揺らいだ。
「なんだ……!?」
目がかすむ。
意識が遠のく。
フェニックスがなんらかの攻撃を仕掛けている……!?
いや、そんな形跡はない。
これはフェニックスとは無関係の現象なのか――。
戸惑う私の前に、一つの光景が浮かび上がる。
見渡す限りの荒野。
中心にたたずむ鎧姿の騎士。
『よくぞこの塔に来た。転生者よ』
その人物は厳かに語った。
***
〇『いじめられっ子の俺が【殺人チート】で気に入らない奴らを次々に殺していく話。』
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