18 ルーファスについて
『波濤の魔術師ルーファス』。
魔術師ギルドにおいて、五歳にして序列一位になるという史上最年少記録を打ち立て、そこから十五年の間、一位の座を守り続けた超天才魔術師。
が、三年ほど前、突然『飽きた』という一言を残して、ギルドを去ってしまったという。
この不世出の天才をギルドはあらゆる手を使って呼び戻そうとしたが、彼は応じず。
それどころか行方すら、中々つかめない有様である。
一方で、ルーファスに教えを請いたいという魔術師も多く、彼の居場所を探して、多くの魔術師が世界中を巡っているとも言われる。
「思った以上に大物だったんだな、彼は……」
私はアリスから話を聞いて、驚いていた。
「それほどの力を持っているなら、きっと魔族との戦いでも活躍してくれるだろう」
そして、多くの人を守る力になってくれるはず。
「私は雷撃の術を学び直そうと思って、師匠を訪ねてきたのよ。じゃあ、またね」
言って、アリスは去っていった。
学び直す、か。
己を鍛え直そうということか。
私は私で自分の役目を果たそう。
私たちはギルド長に面会した。
「『波濤の魔術師ルーファス』を探しているそうだな」
ギルド長は五十がらみの男だ。
巌のように険しい顔つきで、全身からにじみ出る迫力はさすが天下の魔術師ギルドを束ねる者、という雰囲気である。
「そちらの君は本当にルーファスの知り合いなのか?」
「ああ。そうだ……彼にプレゼントされたものがある」
私は懐から一つのマジックアイテムを取り出した。
魔法の威力を強化することができる
「ほう、マジックミサイルか」
「ああ、ルーファスからもらったんだ。結局、使う機会はなかったが……」
ラシェルやガリオンとの戦いでこれを活用する手もあったかもしれない。
たとえば魔法戦団の誰かに、これを使ってもらうとか。
ただ、あのときは避難誘導などもあったし、使う機会を見いだせなかった。
次の機会で試してみるか……。
まあ、今回はルーファスに会った証拠として使えたから、いいとしよう。
「おお、確かに彼の魔力の痕跡がある――」
「しかし、これはまた見事な……」
「魔術師としてもそうだが、魔道具師としても超一流だな……」
魔術師たちがざわめいていた。
***
〇『いじめられっ子の俺が【殺人チート】で気に入らない奴らを次々に殺していく話。』
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