17 魔術師ギルドでの再会


 キラル王国の王都に魔術師ギルドの本部がある。


 私は魔術師たちの一団とともに、そこへやって来た。


 魔術師らしからぬ格好の私に、周囲からは不思議そうな目で見られたが、それはともかく――。


 私たちはギルドの長に面会できることになり、執務室に続く廊下を歩いていた。


 と、前方に一人の少女の姿がある。

 金色の髪をツインテールにした美しい少女。


「あれ? あんたは――」


 彼女が私の方に駆け寄ってきた。


「アリス――?」


 ウィナス武術大会で出会った、『雷撃剣』の二つ名を持つ少女アリスだ。


「ガーラじゃない! 久しぶり!」


 彼女が駆け寄ってくる。


「なぜ、君がここに?」

「ん。自分を鍛え直そうと思って。ほら、これから色々と大変そうだし」


 言ってから、アリスは突然かしこまって、


「この間は本当にありがとうございました。おかげで私の村が助かりました」

「ん?」

「もうっ。武術大会の賞金を貸してくれたでしょ」

「ああ、そのことか……」


 うっかり忘れていた。


「お金とかに本当に頓着しないのね、あなたって……」

「まあ、その日暮らしができればいいかと……」

「ふふ、ガーラらしい気がする、そういうの」


 アリスはクスリと笑い、


「ガーラこそ、どうしてここにいるの? まさか武闘家から魔術師にクラスチェンジしたいとか?」

「いや、人探しさ」


 私はアリスに言った。


「ルーファスという魔術師を探している」

「えっ、ルーファスって、あのルーファス!?」


 どうやらアリスも知っているようだ。


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