第2話 外での息はきっと白
ご飯を食べ終えた少年は、自分の部屋へ戻り身支度を始めた。
少年が身に纏ったのは、小さな手の甲を覆うサイズのポンチョ。そして長ズボン。ブラウンの革の手袋をはめ、耳当て付きのロシア帽を被った。帽子を被ってしまえば、寝癖も気にならない。少年はリュックを手に取り、また階段を下っていった。小さなリュックも少年が背負えば、とても大きく感じる。
「準備できたの?」
「うん」
「ランプと水筒、リュックに付けとくからね。暗いから気をつけて」
「うん、ありがとう」
少年は、家用の靴からゴツゴツとしたブーツに履き替えながら言った。
母親は微笑み、
「いってらっしゃい」と声をかける。
「いってきます」
少年は振り返って笑顔を見せると、大きなリュックを母親に向けて家を後にした。
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