ネコ/22
月日の経過は早いもので、女の子は、いつしか少女となっていました。
「こんにちは!!」
少女となってから、来訪頻度は減ったものの、相変わらず元気の良さが、少女の取り柄です。
「こんにちは、久しぶりだな。」
そう言う男性は、あれから変わったところはなさそうに見えますが、心なしか少し背中が丸まったような気がします。
「久しぶり!元気だった? 」と、少女が話かけると、男性が、「あぁ、私はな。」と応えました。
「…?ネコさんは?」
「最近は、あの場所から動くことが少ない。」
「…どこか具合でも悪いの?」
と、少女は様子をうかがいました。
「彼女も、もう若くないからな、少し疲れたんだろう。」
よく見るとネコのザブトンも変わっていました。…よく見なくとも、わかるくらい、憔悴しきったネコの姿が、そこにはありました。
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